第9話「俳優になりたかったヒャク」

さて、身なりは整えました。

後は街のお金持ち相手にどうセールストークをするかです。コリは

「まず、この金の斧と銀の斧の由来を話さないといけないよね。池から拾ったなんて言っちゃダメだ」

と言います。

ヒャクは、

「分かるよ。でもどうする?」

モトメガは、

「嘘も方便よ。家の屋根裏部屋にあったことにしたら」

「その方がいいな」

「で、これは祭祀に使っていたらしいと話したら良いんじゃないかしら」

「おー、冴えてるな。もっともらしい」


さあ、ヒャクはモトメガとクララ、そしてコリの前で身振り手振りも交えてセールストークの練習です。

堂々と金の斧と銀の斧を手に話すヒャク。


「うまいな」と、コリは感心して言いました。

「そういえばお前、小学校の学芸会で主役やってたな…思い出したよ」

「うん、俳優になりたいと思ってたよ。でも父さんを助けて畑仕事をしなくちゃいけないからね」


「まあ、頑張ってね!応援してるわ…ところでコーヒーのお代わりはいかが?」

モトメガが笑顔で聞き、ヒャクは

「ありがとう。いただきます」と答えました。


(第10話に続きます)




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