無限@マネー

sazo

第1話 説明って面倒だよね

「ねぇ、話を聞いてる?」

話を聞いていなかった僕は、付き合っていた人に投げつけられた。


「話は聞いてるけど、要するに付き合っていなかったことにしたいんでしょ?」

「分かってるならいいのよ」

そう言って君は席を立ち、店を出た。


あれ、会計は僕もち?金銭感覚がないから、お金がないと振った相手に支払わせるんだ。


悲しくなりながらいちごパフェを頼んだ。

甘くて美味しい。このときだけは幸せだ。


「お会計は5,320円になります」

笑顔の店員が悪魔に見えて、世界がファンタジーに思え、僕は絶望した。


僕だけ魔法が使えない村人。そう、村人なんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る