んそんぐさま

1 :本当にあった怖い名無し:2023/07/31(木) 21:12 ID:zXk3zB7r0

ガチで洒落にならん話なんやが、「んそんぐさま」って知ってるスレ民いるか?

俺の母方の田舎(東北の山の方)で昔からあるらしくて、子供の頃よく「夜に数え歌が聞こえたら出るな」って言われてた。

中学の頃に一回マジで見た。

正直トラウマレベル。



2 :茶々入れ名無し:2023/07/31(木) 21:12 ID:Ph92wlso0

>>1

んそんぐさまって名前からして不気味すぎるkwsk



3 :本当にあった怖い名無し:2023/07/31(木) 21:14 ID:zXk3zB7r0

聞いた話と、実体験まじえて書くわ

マジで今でも夢に出る

・村の年寄りいわく、「んそんぐさま」は昔、村を守ってた山神様の一柱

・でも、ある年に何を考えたのか村人が“埋めた”らしい

・以来、その神様が化け物になった

・音(特に数え歌)に引き寄せられる

・夜中に数え歌うたうと「“んそんぐさま”に連れてかれる」



4 :風吹けば名無し:2023/07/31(木) 21:15 ID:LjwxxKfd0

嘘松乙



5 :本当にあった怖い名無し:2023/07/31(木) 21:18 ID:zXk3zB7r0

ほんとだって、信じてくれ。

中学の時、俺の友達のKと肝試しで山の祠に行ったんやが、

Kがふざけて数え歌歌い始めたんや。

止めようとしたら、遠くから数え歌が返ってきた。

その時は「やまびことかそんなんだろw」ってKは笑ってたけど、帰る途中でおかしくなった。

・最初にKの歩き方が変だった。足を引きずるような

・次第に無言になった。話しかけても返事なし

・家に着いた頃には完全に別人みたいな顔してた


K、その日の夜から行方不明



6 :我が名は名無し:2023/07/31(木) 21:18 ID:KhiwxKijh6

ワイも昔友達川に突き落としたら次の日から目の前に現れなくなったことあんで



7 :茶々入れ名無し:2023/07/31(木) 21:18 ID:Ph92wlso0

殺したのか縁切られたのかどっちだこれ



8 :夜眠れない名無し:2023/07/31(木) 21:18 ID:xqFv6ddg0

>>1

警察沙汰なってんじゃん…

オカルトあるあるの不気味な遺書とかあったの?



9 :本当にあった怖い名無し:2023/07/31(木) 21:19 ID:zXk3zB7r0

遺書はなかったけど、部屋には“古い布きれ”があったって聞いた

それに墨で“御遷(んそん)供”って書いてあったらしい

んそんぐさまに“供えた”って意味っぽい



10 :さすらいのオカルトオタク:2023/07/31(木) 21:20 ID:XhuTkn2

昔俺が調べてた村にもそんな話があった。

地域の伝承とかで祟り神とか神格を持ってるモノが悪さをするってのはよくある話だ。



11 :茶々入れ名無し:2023/07/31(木) 21:21 ID:Ph92wlso0

>>9

んそんぐさまって名前には聞き覚え無いんか?



12 :さすらいのオカルトオタク:2023/07/31(木) 21:22 ID:XhuTkn2

すまん、聞いたことがないな…

東北の方の伝承に詳しい先輩に今度聞いてみるか…



13 :横から飛び出た名無し:2023/07/31(木) 21:23 ID:Pr62olst0

>>1

ワイの田舎にも同じような伝承があるで

確か数え歌は


一つ二つの赤ちゃんが

三つミカンを食べ過ぎて

四つ夜中に腹痛み

五ついつものお医者さん

六つ向かいの看護婦さん

七つなかなか治らない

八つやっぱり治らない

九つこの子はもうダメだ

十でとうとう死んじゃった


これやった気がするで



14 :本当にあった怖い名無し:2023/07/31(木) 21:25 ID:zXk3zB7r0

まさにそれや

それ夜に歌うと”んそんぐ様”がくる



15 :さすらいのオカルトオタク:2023/07/31(木) 21:27 ID:XhuTkn2

>>11

これについては知ってるぞ、確か北海道の南の方の数え歌や

地域によってはこの後

十一葬式そのあとで

十二お墓に埋められて

十三お墓で幽霊が

ドロドロドロドロじゃんけんしょっ!

って続いてじゃんけんの歌にもなる



16 :本当にあった怖い名無し:2023/07/31(木) 21:28 ID:zXk3zB7r0

なんで北海道の歌が地元に伝わってるんや…

俺の地元は東北やぞ…

























126 :本当にあった怖い名無し:2023/08/7(木) 19:02 ID:yJusE8paI2

久しぶりにスレを覗いたらかなり白熱してて驚きや。

ちょっと聞いてほしいんが、先週とあることがあった。

お盆に帰れないから実家に久々に帰ったら、夜中にあの数え歌がまた聞こえた。

「一つ……二つの……赤ちゃんが……」って細くて遠いんだけど、だんだん近づいてくる

気になって見てしまったのが悪かった。

田んぼ道の向こうに、背の高い“何か”が立ってた

腕が異様に長くて、顔は布でぐるぐる巻かれてた

でも目のとこだけ真っ黒に空いてて、じっとこっち見てた


動けなかった。金縛りってああいうことかも

翌朝には何もなかったけど、足元の地面に“御遷供”って小石が並べられてた


今東京に戻ってきたけど

夜、外から声が聞こえるんや



127 : 風吹けば名無し :2023/08/7(木)19:02 ID:kgI96NK

イッチ呪われたな

今まで楽しかったで



128 :本当にあった怖い名無し:2023/08/7(木)19:04 ID:yJusE8paI2

誰か対処療法知らんか?

お守りとか破魔矢とか買いに行きたいが日が沈んでて怖すぎる

俺に死はまだ早すぎる

頼む誰か助けてくれ

お祓いできる奴はおらんか?

お経で退散できるか?



129 :茶々入れ名無し:2023/08/7(木) 19:04 ID:KGjb5yIj

必死すぎて草

なんやねん「俺に死はまだ早すぎる」て



130 :本当にあった怖い名無し:2023/08/7(木) 19:04 ID:yJusE8paI2

もうちょっとで彼女にプロポーズする予定なんや

結婚指輪ももう買ってある

こんなとこで死にたくない


131 :通りすがりのヒキニート : 2023/08/7(木) 19:05 ID:nIhk5hh8

リア充タヒね


132 :本当にあった怖い名無し:2023/08/7(木) 19:06 ID:yJusE8paI2

もうダメかもしれん

とりあえず今日は戸締りして寝る


133 :通りすがりのヒキニート : 2023/08/7(木) 19:06 ID:nIhk5hh8

婚約者がいて「とりあえず今日は戸締りして寝る」なんてフラグ立ったな


134 :さすらいのオカルトオタク:2023/08/7(木) 19:07 ID:XhuTkn2

待て!先輩に聞いたら、かなり詳しいところまでんそんぐさまの正体がわかったぞ!

とりあえず絶対に声を出すな!


135 :本当にあった怖い名無し:2023/08/7(木) 19:07 ID:yJusE8paI2

何や?わかったのか!


136 :さすらいのオカルトオタク:2023/08/7(木) 19:08 ID:XhuTkn2

ああ、とりあえずわかったことを書き込む

イッチの村の伝承通り、んそんぐさまは元は「神」だ。

奈良の古い文献にうんそんぐさまっていう神の名が載ってる。

ただ、ここからは伝承と違う。多分伝え聞く間に少しずつ変わっていったんだろう。

まず、守り神なんかじゃない。

この神は自我を持たず、自然現象的に人の魂?を入れ替える、神隠しみたいなことをしてたらしい。



137 :本当にあった怖い名無し:2023/08/7(木) 19:08 ID:yJusE8paI2

それで今のこの状況はどう関係があるんだ?


138 :さすらいのオカルトオタク:2023/08/7(木) 19:10 ID:XhuTkn2

これが伝承の「埋めた」って部分の元なんだろうが、自我を持たず突発的に人を入れ替えてたうんそんぐさま(んそんぐさま)は、その危険を案じて平安時代に封じられた。

といっても人を入れ替えるなんてどの神にもできることだ。

おそらく力が小さいから自我を持てず、力に振り回されてたんだろう。

で、封じられたんそんぐさまは、東北統治のために使われたんだ。


139 :横から飛び出た名無し:2023/08/7(木) 19:11 ID:Pr62olst0

ん?当時朝廷は陸奥国が統治できず蝦夷に手こずってただろ?統治なんてできてないだろ


140 :さすらいのオカルトオタク:2023/08/7(木) 19:13 ID:XhuTkn2

だからだ。んそんぐさまを封じはしたものの完全に封じず、何か気が強いものが近づいたら一時的に封印が解けるようにして、蝦夷たちを攻撃するために利用したんだ。

元々伝わってた数え歌には人身御供に対する恨みの念みたいなのが籠ってる歌だから、それに反応したんだろう。

お経なんかを唱えようものなら気に反応してお陀仏だぞ


141 :横から飛び出た名無し:2023/08/7(木) 19:14 ID:Pr62olst0

やけに詳しいなその先輩…

いいかイッチ、絶対に声出すな!


142 :本当にあった怖い名無し:2023/08/7(木) 19:14 ID:yJusE8paI2

今彼女のフリして開けてって言ってきた…

何者なんや…


143 :通りすがりのヒキニート : 2023/08/7(木) 19:14 ID:nIhk5hh8

リア充タヒね


144 :さすらいのオカルトオタク:2023/08/7(木) 19:14 ID:XhuTkn2

電気消してカーテンしめて部屋の中心に立て!今すぐ!


145 :本当にあった怖い名無し:2023/08/7(木) 19:15 ID:yJusE8paI2

すぐにした。これで大丈夫か?


146 :さすらいのオカルトオタク:2023/08/7(木) 19:15 ID:XhuTkn2

ああ。
































いつにも増して静かな会議室。

ベテラン刑事が、隣に座る若手に書類を手渡す。


「我々が担当することになった“松本貞治喪失事件”についての報告書だ。

 主に被害者が行方を絶つ直前に書き込んでいたとされる匿名掲示板の記録がまとめられている」


若手刑事は受け取りながら、怪訝そうに眉をひそめる。


「……こんな書き込み、本当に役に立つんですかね」



「使えるものはなんでも使え。手を動かすのが刑事の基本だ」


ベテランの一言に、若手は苦笑しつつページをめくっていく。


やがて、報告書の最後に挟まれた一枚のコピーに目を留めた。

そこには、幼い調子の数え歌とともに、乱れた筆跡でこう書かれていた。


――「んそんぐさま」


若手刑事は息を呑み、思わず声に出して読み上げてしまう。


「……ひとつ、ふたつの……」


その瞬間、会議室の空気が凍りついた。

背後から、じわりと影が差し込む。


「腹も減ってきたし、そろそろ飯に――」


ベテランが振り返ったときには、若手の姿は椅子ごと消えていた。

会議室の隅では、印刷機だけが唸りを上げている。

白紙の束に、黒々と刻まれていく不気味な文字。






――《御遷供》――





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