転生したと思ったら姉貴に生まれ変わってた!

めだか3号

第1話 プロローグ

***この作品は端から端まで転生ファンタジーです、ある一定の宗教とか思想などとは全く関わりのない内容になっております、色々なご指摘は真摯に受け止めさせて頂きますが前記にあるような団体への勧誘や勉強会などのお誘いはお断りさせていただきます、無いと思いますが念の為ご注意ください***


なおまだ書き始めて間もないので色々解らないところが多いもので、感想など頂けるとありがたいです、どうかよろしくお願いします。

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 「クソ〜揃いも揃ってぬるい手で上がりやがって、全く腹が立つな〜」


今日は朝から付いてない、去年飲み屋で口説いた年マ女の財布からちょっとだけ抜いたのがバレちまって、とうとう愛想尽かされた俺は、転がり込んだその女のアパートを今朝方けさかた、追い出されるはめに、せめて手切れ金をねだったら一万円だけ投げつけてきやがった…ほんととんでも無い女だぜ、というか悪いのは俺だけどな。


行くとこもないんで、時間でも潰そうかと思って入った雀荘で、メンツ合わせにって言うんで乗った卓でまんまとカモられてスッカラカンどころか借金がまた増えちまった。




仕方ない、呑み屋街でも行くか。


運が良ければ飲んだくれの友達が道端でぶっ倒れてるかも知れない。


介抱しながらそいつの懐から何枚か拝借しよう、決して盗るってわけじゃない、後でちゃんと返すよ。


そうして俺はその呑み屋街へ足を向けた。


おかしいな~今日に限って飲み潰れて寝てるやつなんて一人もいねーや。


「ちっ!ことごとくついてねーな!!」


腹が立って電信柱を思い切り蹴飛ばしたら「ジーン!!」となったんで思わず足を抱えたらそのまま仰向けにぶっ倒れちまった。


「積んだな」


そう言いながらそのまま暫く仰向けになってきったない灰色の空を見ていたら、どこからか女の悲鳴らしい声が聞こえてきた。


「やめて下さい!!キャー!!」


「キャーなんてアイドルのライブ映像でしか聞いたこと無いんだけど、悲鳴でほんとにこうやって言う女もいるんだ」などとぼんやり考えていると。


「誰か〜〜誰かたすけて〜!!」


そう言やこの辺だれも居なかったな〜、この辺は袋小路になっていて呑兵衛以外は立ち寄らない場所だ。


しゃーない、のそっと立ち上がった俺は悲鳴のした方へ向きを変えると十代とおぼしき女が小太りの中年男に追いかけられているのが見えた、そう思った途端、その女は立ち上がった俺に気が付いて思い切りこっちへ向かってきた。


走り寄った女はさっと俺の後ろ側にかくれた、はからずも俺はその小太り中年男の前に立ちはだかるようなかたちになってしまった。


「ちょっと待て、落ち着け!!」わけも分からずおれはその男を両手で押した、その反動で男は後ろに突っかかってひっくり返った。


おれは後ろでうずくまっている女に向き直って、「なんだ?どうした?」言いかけたとたん、「ドン!!」俺の首の根元に強い衝撃を感じた「クソ!殴ってきやがった」そうして振り返ろう思ったらまた更に背中と腰に続けざまにドンドンと衝撃が、また来やがったくそ!!反撃しようと思って振り返ろうとしたのだが力が入らない、何が起きたのか理解できずにいたら殴られたと思っていたところからジワ〜っと熱いものが流れるのを感じた「やばい!刺された??」そう思っているとさらに「ドスンドスン」男は無言で刺してきやがる。


俺が刺されている間に女は悲鳴をあげながら逃げていった、そうして気がつけば俺は何十箇所も刺されている。


俺の意識はどんどん遠のいて行く、「俺は死ぬのか?」


虚ろな状態で俺は走馬灯を見るように今までの人生を思い出していた。


「ゴミみたいな人生だったな・・・」


今さら人生を悔いるつもりなんて微塵みじんもないし、「もっとうまい酒飲んどきゃ良かったな」なんて最期までクズな事考えてるおれが。


「あの女助かったみたいだな、どうしようもない俺だけどせめて最期に人助け出来てよかった・・・」


なんてそれらしい事も思ったりして。




・・・そうして俺の意識は闇の中へ堕ちていった。




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