第2話 ジュスト王視点
「元勇者をお連れしました!」
「よくやったライアス、下がってよいぞ」
「はっ!」
儂はザラメ王国国王、ジュスト・フォン・ザラメである。目の前の男が元勇者アルフレッドらしいが…、昔の面影が無いな。本当にアルフレッドか?
「お前、名を名乗れ」
「…アルフレッドだ」
「本物か?聖剣はどうした?」
「聖剣は魔王の封印に使った。ここにはない」
「ふむ…」
どうやら本物の元勇者アルフレッドらしい。
「魔王軍の残党が世界を脅かしておる。助けてはくれんか?」
「何で俺がそんなことを…」
「ダメか?」
「そもそも俺には戦う力など残っちゃいない」
「なんと、戦えぬと申すか!」
「そうだ。もう帰してくれ」
今の元勇者は全盛期ではないにしても、まだ使い道はあるのではないだろうか?
「ダメだ、国のため、人類のために戦ってくれ」
「ふっ、俺は聖剣が無いと常人未満の能力しか無いんだ。聖剣は魔王の封印に使っていて使えない。わかってくれよ」
「それでも元勇者の名声は儂が危険視するほどの物だ。必ず役立つだろう」
「その名声も俺を嵌めて追放したときに無くなってるはずだ。俺に価値なんてないさ」
「おい、元勇者アルフレッドを牢屋に放り込んでおけ」
近衛兵がアルフレッドを捕らえる。
「なっ?!やめろ!放せっ!」
アルフレッドは実際弱かったな。どうにか利用価値は無いだろうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます