マンションのセキュリティチェックが厳しくなり、我がメイドも？

最近、世の中全体でセキュリティが強化されている。

空港だけじゃない。駅、役所、企業のオフィス、果てはコンビニでも顔認証が始まった。

そして今、ひそかに導入が進められているのが――メイド型の警備ユニット。

一見してただのメイド。しかしその実、顔・声・指紋・虹彩、そして匂いまで使った多重認証を備えた、高性能のセキュリティロボらしい。

表情も会話も自然そのもの、メイドとしての挙動に不自然さはまるでないという。

……そんな話を思い出したのは、我が家のメイドが完璧すぎるせいだった。

朝食は理想的な温度、服は皺ひとつなく、スケジュールの手配も完璧。

そしてなにより、可愛い。異常に。あれはもう、もはや人間の範疇ではない。

（まさか……うちのメイドも、あれなんじゃ……？）

最近、そんな疑念をうっすらと抱き始めている。

その日、私はいつものようにマンションに帰ってきた。

エントランスホールは例によって混雑しており、来訪者が列を作って受付を待っている。

仮装のような格好の者も多く、今日はカボチャの被り物をした男までいた。

何かのイベントかと思ったが、今や仮装すらも「顔隠し」として警戒される時代だ。セキュリティチェックは日に日に厳しくなっている。

今までは住人は顔パスで通れたが、そうもいかなくなるだろう。

不便な時代になったものだとため息をつき、私はエレベーターに向かった――そのとき。

「お嬢様〜っ！」

ガバッ！

我がメイドが、子犬のように飛びついてきた。勢いよくハグ。

……ここまでは、いつも通りだ。

だが今回は様子が違った。

彼女は私の手をとり、じっと見つめ、目を覗き込んでから――そっと手の甲にキスをした。

そして鼻先を私の首もとに近づけ、深く吸い込むように呼吸をする。

「クンクン……お嬢様成分、安定してます〜……ふふふ」

私は眉をひそめた。手、目、匂い――これはもしかして……。

いや、待て。

これ、まさか本当にチェックしてるんじゃないか？

指紋認証、虹彩認証、嗅覚スキャン……。

私は、思わず口に出してしまった。

「……って、お前、これがチェックのつもりか？」

「もちろんです〜！」

やっぱりか！

まさか本当に、我が家にも導入されていたのか！？

いや、でも聞いてないぞそんな話！　いつの間に、誰が許可を――

「それで……何のチェックなんだ？」

そう問う私に、彼女はにこりと微笑んだ。

「お手々を確認して〜、お目々を覗いて〜、お嬢様を悩殺っ！

そして良い匂いをくんくんして〜、最近さらに可愛くなられて〜……ああ、尊い……幸せ〜〜」

――変態度が強化されただけだった。

【制作メモ】

本作は、筆者自身の構想・執筆に基づき、OpenAIのChatGPTを活用して表現の調整や言い回しの相談を行いながら完成させたものです。

AIによる自動生成ではなく、あくまで創作支援として利用しています。

また、この作品は「小説家になろう」「カクヨム」の両方に掲載しています。