質問企画に答えてみたよ

月見 夕

三番シアターより、圭一と円

◆完結直後くらいのタイミングでお送りします。

 二人にお話を聞くために近くのファミレスへ来てもらいました。


1.名前と相手の呼び方は?

圭一「折戸おりと圭一けいいちといいます。こちらはレンタル霊媒師の芦峯あしみねさん」

円「どうも。気安くまどか、と呼んでくれて構わないよ。隣は友達の圭一くん」

圭一「僕らはいつ友達になりました?」

円「傷つくなあ、そこは合わせてくれたって良いじゃない」



2.お互いの出会ったきっかけ、ついでに第一印象は?

圭一「話せば長く、ややこしくなるのですが……」

円「何だっけ、君が俺の実家へ不法侵入を試みて、簀巻きにされた俺を見つけて助けてくれたんだっけ」

圭一「どうしてナチュラルに僕が不法侵入を企てたことになってるんです?」

円「ははは、この通りからかい甲斐のある青年なんだ、圭一くんは」

圭一「この人は見ての通りの怪しいヒモです」



3.付き合いの長さはどれくらい?(完結済みの作品なら、完結時でも後日談でも。連載中なら任意のタイミングで)

圭一「二、三週間……くらいですかね。確か出会ったのが八月の中頃でしたから」

円「そうだっけ?」

圭一「逆にそれくらいしか経ってないことに驚いています。色々ありましたからね……」

円「これからも仲良くやっていこうね」

圭一「嫌です」



4.意見が割れたらどちらが折れる?

圭一「僕が毎回、押し負けている気が……」

円「そう? 馬鹿正直で純真な君こそ、一度決めたらなかなか折れてくれないじゃない」

圭一「馬鹿正直は余計なんですよ」



5.相手が機嫌悪いとき、どう接するのがいい?

円「圭一くんはすぐ顔に出るからね。分かりやすくて助かるよ。どうもしないけどね」

圭一「分かってて自分のやりたいことを押し通そうとするなんて、性格悪いって言われません?」

円「多少のことに動じないのが大人の余裕って奴さ。見習ってほしいね」



6.贈り物したことある?or あげたいものはある?

圭一「贈り物っていうか、毎回奢らされてますね。僕の方が一応年下なんですけど」

円「そうだっけ?」



7.どこまで頼れる?

円「圭一くんは視えも触れもしないのに正義感は一丁前ですぐ死にに行くからね。できれば矢面には立たないでほしいな」

圭一「よく言いますね。どう見ても無謀なことをひとりで何とかしようとする癖に」

円「俺がお願いごとをすること自体が稀なんだから、「あっち行って」って言った時くらい言うこと聞いてくれても良くない?」

圭一「僕が誰かを見捨てて逃げられると思います?」

円「本当に頑固だなあ……」



8.相手のことどうやって褒める?

圭一「霊障に対して触れるだけで消せるっていうのは素直に凄いとは思いますけどね。日頃の行いがすべてを帳消しにするのがもう、身から出た錆としか」

円「圭一くんの良いところはねえ、御しやすいところかな。押しに弱いから、ちょっと詰めたら不法侵入だって手伝ってくれる」

圭一「褒める気あります?」



9.相手のことどうやって怒る?

圭一「怒ってもどうせ聞かないでしょ」

円「その割にはいつもとやかく言うじゃない?」

圭一「一緒にいる以上、監督責任を問われますからね。法に触れることはなるべく加担したくないので」

円「真面目だねえ。俺は怒らないよ、優しいからね」

圭一「興味がないから、の間違いでしょ」



10.ごめん! 実は黙ってたけど……

円「さて、そろそろ白状するんだけど」

圭一「……何ですか」

円「もうすぐこっそり頼んだ期間限定パフェが来るよ」

圭一「また払う気もないのにそんな大きいサイズ頼んで……!」

円「良いじゃない。ご覧、こんなバランスで果物が刺さってるんだよ。凄くない? 豪華な方がテンション上がるし……あ、ほら来たよ」

圭一「人の金で好き勝手注文しないでくださいよもう……タッチパネルこっちに寄越してください」

円「そうカリカリしないでよ。ほら、スプーン一本あげるから」

圭一「シェアしませんから! 結構です!」



11.相手について最近初めて知ったこと

圭一「芦峯さんって右利きなんだと思ってたんですけど、たまに左手で箸持ってることありません?」

円「よく見てるね。小さい頃に矯正されただけで、実はどちらでも持てるんだ。左右どっちかは気分次第だね」

圭一「便利は便利なんですかね、同時に使うことはなさそうですけど」

円「ミラー効果って知ってる? 鏡合わせみたいに行動を真似をされると、不思議と好感度が上がるように錯覚してしまうあれさ。だから俺は太そうな仲良くなりたい客を見つけたら、相手と鏡合わせになるように仕草を真似してる」

圭一「最低の活用法だ……」



12.相手が血だらけの手で帰ってきて「人殺しちゃった」と言った。あなたはどうする。

円「それが本当に人間だったのか聞くかな。すぐ人外に好かれちゃうんだから。万が一本当に人だったら……一応何があったのか聞くけど」

圭一「何とかしてくれるわけじゃないですよね、期待してないですけど」

円「当たり前じゃないか。面倒事は御免だね」

圭一「この人が誰か殺して帰ってきたらすぐ警察に突き出します」

円「迷いないなあ」



13.YES/NOで答えてください

・誕生日知ってる→

圭一「知らないです。僕のも言ってないので知らないですよね」

円「そうだね。この際だから教えてよ。お祝いくらいしてあげる」

圭一「ついでに奢れって言うんでしょ」

円「はは、よく分かってるじゃない」


・肩組める→

円「余裕だね、ほら」

圭一「(田舎のヤンキーに絡まれたときくらいの強引さと理不尽さを感じ、釈然としない顔)」


・ビンタできる→

圭一「僕にかけた迷惑料だと思って、一発くらい受け入れません?」

円「えーやだなあ、暴力反対〜」


・食べ物「あーん」できる→

円「はは、ほら圭一くんメロンあげる。あーん」

圭一「貴方は僕の何なんですか……」

円「良いじゃない、嫌ならさっさと彼女作ったらどうだい。今度は地縛霊以外で頼むよ」


・お財布貸せる→

圭一「絶ッッ対嫌です。何があるか分からないし」

円「俺のこと何だと思ってるの?」

圭一「霊が視えて何とかできるヒモですね」

円「まったく、酷いなあ」

圭一「じゃあ芦峯さんの貸してください」

円「俺は財布持たない主義だからなあ。ないものは貸せないね。いやあ残念だ」

圭一「普段どうやって生きてるんですか……」



14.相手にひと言なんでもどうぞ

圭一「今後、僕に関係ないところで元気に生きていってくれれば何よりです」

円「一緒に修羅場を潜ったんだからさ、もう少し可愛げのあるコメントしてくれたって良いじゃない?」



15.ここまでありがとうございました。お二人が登場する作品を宣伝してください!

『三番シアターの亡霊はエンドロールの夢を見る』

https://kakuyomu.jp/works/16818093079252294338

 古い映画館に棲む女子高生の地縛霊・くじらちゃんに恋をした青年・圭一くんと、とある物探しのために勘当された実家への不法侵入を目論むレンタル霊媒師・円によるブロマンスホラーミステリーです。

 カクヨムコン10中間通過作。続編も鋭意制作中。



楽しい企画でした。

質問主様、機会をくださりありがとうございます!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

質問企画に答えてみたよ 月見 夕 @tsukimi0518

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ