第11話 旨みの薄い
福岡のダンジョンで発生したダンジョンブレイクの影響で、『
探索者業界に詳しくない者たちはこのニュースを聞いてもそれほど動じずにいられる。
最近人気のダンジョン配信などで
それは探索者業界やダンジョンの知識がまるで無い優梨花も同様であった。
「楽観的…でも
「まあ、その考えは間違ってはいないよ。王と女王が揃った場合、産まれてくる
実際、その考えは間違ってはいない。放置しておけば、『
しかしそれは優梨花や秀樹の言う通り、探索者たちが力を合わせればこそである。モンスターが
「
「え、でも強制依頼? みたいなのあるんじゃないの? 断ったらペナルティみたいなやつ」
「あるよ。でも『氾濫』が起こったとかなら兎も角、その前段階だと協会は強制依頼は出さないだろうね。特に大手ギルドには」
善人な探索者が少ないとは言わないが、仕事として探索者をやっている者たちにとって、社会のためになるとはいえ実入りが伴わない仕事を好んで受ける者はいない。
探索者も一種の人気商売なため、仕事を受け達成することにより、人気や認知度が上がるのなら受ける者もいるが、世間から雑魚扱いされている
そうなると、探索者たちの自発的な参加はあまり期待できない。そうなれば優梨花の言ったように強制依頼や指名依頼でかき集めるしか無いのだが、それも難しい。
「なんで?」
「まあ色々とあるけど、一番はそういうのを指示する協会の幹部たちが、問題の深刻さを理解していない点かな。
このようなダンジョン災害において迅速に指示を出す職務に就いている協会の上層部こそ、
現場を知っている者たちなら
「それと時期も悪いね。九州を中心に活動している大手ギルドが今、海外のダンジョンへ遠征に出掛けていた筈だよ。探索者集めは相当苦労しそうだね」
「…じゃあ青葉ちゃんも勇作さんも危険な場所に派遣されたのね」
「うん。だから優梨花には悪いけど僕は――」
「仕方がないわ。秀樹さんちょっと待ってて」
『
しかし優梨花からの返答は、秀樹の予想を超えるものであった。
「えーと端末持ってきて何するの?」
「ゴブリンの美味しい調理法をネットで探すの。載って無ければ現地でレシピ開発しても良いけど…」
「え、付いてくる気なの?」
「当たり前じゃない! それに」
「それに?」
「『
「その可能性は無いと思うけどなぁー」
妻の料理への探求心の強さに恐れを抱きつつ、青葉たちの身を案じ、興味の無い
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