第22話 ネコミミ少女(三女)と奴隷堕ち高位魔族
「世界樹、すっげー」
俺は村の広場で今もぐんぐん成長している巨大な樹木を見て、思わず呟いてしまった。
エルフの秘宝、世界樹。
その果実には無病息災、不老長寿の効果があると言われ、いくら採っても尽きないくらいの数を実らせるらしい。
その世界樹の苗木をソフィアから受け取ったので何となく村の広場に植えてみたら……。
翌日、めっちゃ成長していた。
「世界樹は魔力を糧とします。私たちエルフが本気を出せば一晩で成長するんですよ」
ソフィアが自慢気に言う。
彼女の視線の先ではエルフの男が黙々と世界樹に魔力を注いでいた。
中には魔力切れでぶっ倒れる者もいたが、誰も気に留めない。
数百年かけてソフィアが行ったエルフたちの意識改革により、エルフの男はゴブリンのために死ぬまで働くそうだ。
対する女のエルフは、ゴブリンの子を孕みたくて積極的に彼らを誘惑していた。
そこに忌避感や嫌悪感のようなものは感じられず、本気で自分たちはゴブリンに尽くすために生きていると思っているのが分かる。
洗脳教育って怖いよね。
でもそのお陰と言うべきか、ハイデ村に面白い変化が起こった。
「あ、あの、ゴブリン様っ、わ、私も使ってください!! お願いします!!」
「わ、私も!! 私も!!」
「ちょっと!! 順番は守りなさいよ!! ゴブリン様、私を使ってください!!」
数十人の女が必死にゴブリンを誘惑する。
ハイデ村の元村人の女やアイリスが連れていた王室騎士団の女騎士たちだ。
彼女たちが必死なのには理由がある。
正直、彼女たちの存在はそこまで重要ではなくなったのだ。
彼女たちが生かされていたのはゴブリンたちの性欲の解消と戦力の拡充、つまりはゴブリンの子供を産ませるため。
しかし、エルフが新たに配下として加わったことでその役目から解放された。
最初は彼女たちも嬉しそうだった。
今まで大人しくゴブリンに抱かれていたのは、逆らったら酷い目に遭うことを分かっていたからに過ぎない。
抱かれる必要がないなら抱かれたくない。
だが、彼女たちは遅れて一つの事実に気付いてしまったのだ。
エルフにその役目を奪われて立場を失った自分たちを生かしておく理由が、俺たちにはないということに。
「そんな心配しなくてもいいのにな……」
俺は無益な殺生を好まない。
別にゴブリンたちが飽きたからと言って、世話を放り出すこともしない。
……まあ、反乱を企てるなら惨たらしく処刑したりはするかも知れないが、大人しくしているなら特に何もしない。
しかし、それを知らない彼女たちは必死にゴブリンを誘惑するようになった。
まあ、肝心のゴブリンたちはエルフに夢中だ。
今まで嫌悪感剥き出しで相手してきた女と積極的に好き好きアピールしてくるエルフ、どちらを抱きたいかと聞かれれば後者だろう。
あ、でも脱走計画がバレてミディエラから『教育』を受けた者たちはそこまで必死でもない。
彼女たちもエルフの女と同様、本気でゴブリンのことを好いているからな。
とまあ、そうしてハイデ村の雰囲気も変わったところで――
「ご主人さまー!! 帰ってきたでー!!」
ネコミミ三つ子姉妹の三女、ミコが兵器開発のための資材や食料を山ほど馬車に積んで帰ってきたのだ。
俺を見たミコがギョッと目を見開く。
「な、なんや、ご主人さまがデカなっとる!?」
「ああ、エルフを配下にして進化したんだ」
「エ、エルフやて!?」
ミコに村での出来事を軽く説明すると、彼女は開いた口が塞がらないようだった。
「はぇー、エルフに世界樹、しまいには進化してゴブリンキングかいな。やっぱご主人さまは凄いなー。うちが必死になって手に入れたモンが霞んでまうわ……」
「ん? もしかして、手に入ったのか?」
「ふっふっふっ、苦労したんやで!! ロリエッタはんとアイリスはんのコネを使ってゲットしたレアモノや!!」
「ほほう!!」
そう言ってミコが駆け出し、向かった先は馬車の荷台だった。
布がかけられおり、中は見えないが、大きな箱のようなものが荷台に積まれている。
ミコがその布を勢いよく捲った。
「お、おお……」
布の下には金属製の檻があった。
それも何らかの魔法がかけられているのか、淡く光っている。
その中に美しい女がいた。
頭からは禍々しい角が伸び、腰の辺りからは爬虫類のような鱗をまとった尻尾と黒い天使の翼が生えている。
白銀の綺麗な長い髪と血のような赤い瞳が印象的な絶世の美女だ。
背が高く、おっぱいが大きい。
腰は信じられないくらい細くて太ももはムチムチ、しかもお尻はデカイ。
それらを強調する露出度の高いエナメルのような材質のボンデージ衣装があまりにもエロすぎて息子が猛る。
「ハイザーランド王国が魔王軍との戦いの最中にどうにか生け捕りにした、高位魔族のルキエルちゃんやで!!」
「くっ、この下等生物どもめ!! さっさと我を解放しろ!!」
「ま、性格はご覧の通りやけど」
鉄格子越しにこちらを威嚇する美女の名はルキエルと言うらしい。
ルキエルとばっちり目が合う。
「おい、そこのゴブリン!! さっさと我を檻から出せ!! 今なら貴様を我の配下としてやろう!!」
「え、やだ」
「な、なんだと!? 我は魔お――コホン!! とにかく高位の魔族なのだぞ!! その我の配下となれることが嬉しくないのか!?」
「まあ、別に……」
「ちっ!! やはり魔物の中でも下等なゴブリンは使えんな!!」
ルキエルは自分の置かれている立場を分かっているのだろうか。
彼女は奴隷だ。
異世界ファンタジーではよくある奴隷属性持ちの美女がハーレムに欲しかったのだ。
ハイザーランド王国では奴隷は違法らしいが、戦争中の魔王軍の魔族なら奴隷にしてもオッケーだったらしい。
本来なら入手は難しいが、アイリスとロリエッタの口利きで格安で手に入ったそうだ。
持つべきものは権力だな。
「ぐへへ、早速楽しませてもらおうか」
「な、なんだ、貴様。わ、我に近づくな!!」
俺は目の前の美女奴隷を新たにハーレムに加えるため、じっくりと楽しむのであった……。
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あとがき
どうでもいい小話
作者「偉そうな奴隷を分からせる展開、好き」
ア「分かる」
「世界樹がチートだなあ」「ルキエルの正体って魔お――」「作者に同意する」と思った方は、感想、ブックマーク、★評価、レビューをよろしくお願いします。
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