第5話 のじゃロリ魔法使いと進化




 俺はふと目を覚ました。



「おお!! 起きたようじゃな、ダーリン!!」


「……ロリエッタ? 俺は……」


「ダーリンは進化のための休眠に入っておったのじゃ」


「進化? 休眠?」



 寝起きだからか、頭がボーッとしてロリエッタが何を言っているのか理解するまで時間を要した。


 どうやら魔物は進化する時、強制的に眠ってしまうらしい。

 進化には肉体の変化が付き物で、それには凄まじい激痛を伴うために眠って耐えるのだとか。


 そっか。


 俺はロリエッタに名付けしてもらって、進化したのか。


 そう言えば前と比べて思うように口を動かせる気がする。

 この調子なら目論見通りに魔法の詠唱を正しい発音でできそうだ。



「むふふ、驚くのはまだ早いのじゃ!!」


「え?」



 普通に話せることに感動していると、ロリエッタは興奮冷めやらぬ様子で言った。



「ダーリンはホブゴブリンではなく、ゴブリンリーダーに進化したのじゃ!!」


「ゴブリン、リーダー?」


「うむ!! 目撃例が極めて少ない、統率に特化したゴブリンなのじゃ!!」



 曰く、ルーシアやロリエッタを堕としたことが影響しているのかも知れないらしい。


 リーダー、か。


 名前からして他のゴブリンを率いてそうだが、上手く話せること以外に変わったところは特に見当たらない。


 あ、でも少し身長が伸びたかな?


 前はロリエッタと同じくらいの身長だったが、今は彼女よりも頭一つ分は高くなっている。

 不健康そうだった身体も少し筋肉が付いて人間に近づいたと思う。


 俺が冷静に進化による変化を確かめていると、ロリエッタは重要なことを口にした。



「しかも前よりイケメンになっておるのじゃ!!」


「え、まじ?」



 俺はロリエッタに魔法で氷の鏡を作ってもらい、自分の顔を確認した。


 しかし、そこにあったのは醜い顔。


 体型と同様に進化前と比べると人に近いが、やはりゴブリンの顔に変わりない。


 俺は溜め息を吐く。



「前とほとんど一緒じゃん」


「全然違うのじゃ!! 前よりも目鼻立ちがくっきりしてよりイケメンになっておるのじゃ!!」


「えぇ……」



 俺みたいなゴブリンがイケメンに見えるって、淫紋の効果は絶大だな。



「むふふ、ところでダーリンよ♡ 無事に進化もできたわけじゃし♡」


「ああ!! 魔法を教えてくれ!!」


「あ、う、うむ。そうじゃな……」



 魔法を教えてほしいと頼み込む俺に、ロリエッタは何故か不満そうだった。


 ……ふむ。



「でもその前にムラムラするから、まずは一発ヤらせろ」


「っ♡ ま、まったく♡ ダーリンはスケベじゃのう♡ 好きなだけ儂の身体を堪能するとよいのじゃっ♡」


「……可愛いな、ロリエッタ」


「ほえっ!? い、いきなり面と向かって言われると照れるのじゃっ♡」



 俺は頬を赤く染めたロリエッタを押し倒し、そのままエッチした。


 ゴブリンリーダーに進化した影響か、腕っぷしが以前よりも強くなり、色々な姿勢でエッチできるように。



「んお゛お゛っ♡ ダーリンのっ♡ しゅごいのじゃっ♡ 前より大きいのじゃあっ♡」



 微かな膨らみのある胸が「ぷるんっ♡」と可愛らしく揺れる。


 身長がロリエッタよりも高くなったからか、華奢で小柄な彼女を抱いていると征服感があってとてもいい。


 ロリエッタが体力の限界を迎え、蕩け切った表情で気絶した、ちょうどその時。



「ア、アース様!? いつの間にお目覚めに!?」



 狩ったであろう獣の肉や大量の木の実を携えて戻ってきた真っ赤な髪の女騎士、ルーシアだ。


 食料調達のために出掛けていたらしい。


 腰が砕けて立ち上がれない様子のロリエッタを見て、ルーシアは頬を膨らませた。



「むぅ、ロリエッタ殿め。アース様がお目覚めになったら私から可愛がってもらうと約束していたのに」


「そうだったのか? まあ、どっちも抱くから関係ないだろ」


「う、うむ♡ それもそうだな♡ アース様、私も可愛がってくれ♡」


「ああ、こっち来い」



 俺はルーシアを手招きして、そのままねっとりじっくりと肌を重ねた。


 進化で俺の身長は少し伸びたはずだが、まだルーシアの方が高い。

 まあ、大きなおっぱいに顔を埋めながらエッチできるわけだし、背が低いのも悪くないが。



「な、なんだ、これはっ♡ 前よりも逞しくなっているぞっ♡」


「そうか? 自分じゃあまり違いが分からんのだが」


「あ、ああっ♡ 前も素晴らしかったが、これはもう人間で勝てる者はいないだろうな♡」



 ルーシアは進化した息子を気に入ったらしい。


 ロリエッタ同様に激しく愛し合った後、俺たちは食事を取ることにした。



「のぅ、ダーリン。一つ聞きたいことがあるのじゃが」



 その食事の最中、ロリエッタが口を開いた。


 下品なおねだりをしてくるエッチの時とは違う、真剣な様子に俺は首を傾げる。



「急に改まってどうした?」


「ダーリンは、何か目的があるのかえ?」


「……なんでそんなこと知りたいのかは分からんが、あるにはあるぞ」



 俺はロリエッタの問いに真面目に答える。



「俺は生きたい。死にたくない。だから俺の命を狙ってくる奴は殺す。人間でもゴブリンでもな」


「安心してくれ、アース様!! そのような輩は貴方の騎士、ルーシアが皆殺しにしてみよう!!」



 大きなおっぱいを「だぷんっ♡」と揺らしながら胸を張るルーシア。

 そのおっぱいを見ながら、俺はもう一つの目標を口にした。



「ついでにルーシアやロリエッタみたいな美少女や美女を囲ってハーレムを作りたい。あと毎日うまいものを食って寝て女とヤりまくりたい」


「……ふむ、己の本能に忠実な願望じゃな。くふ、くふふふ……やはり、お師しょ――コホン。旅の占い師殿が予言した『脅威』とはダーリンの……むふふふ」


「な、なんだ?」


「いや、何でもないのじゃ♡」



 その幼い身体とは真逆の大人びた妖艶な笑みを浮かべるロリエッタ。


 そして、彼女は俺を見つめながら言った。



「ダーリン♡ 儂はダーリンの願いを叶えるためにあらゆる手を尽くそうぞ♡」


「う、うん? そ、そうか。ありがとな」


「むふふふ……♡」



 何かを企むような悪い顔をするロリエッタに、俺とルーシアは顔を見合わせるのであった。







―――――――――――――――――――――

あとがき

どうでもいい小話


作者「アースはゴブリンの中だとイケメンの部類。上の中くらい」


ア「えぇ……」



「ロリエッタがかわいい」「嫉妬するルーシアかわいい」「上の中は草」と思った方は、感想、ブックマーク、★評価、レビューをよろしくお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る