異世界に転移したらチートスキル【無限魔法】で無双しまくり! 金髪巨乳ヒロインと怪しい魔術師と一緒に王都を目指す冒険が始まった件
@kalula
第1話 突然の転移と無限の可能性
朝の光がカーテンの隙間から差し込む。 その柔らかな光に目を細めながら、俺、佐藤悠斗はベッドの中で大きく伸びをした。 十七歳、平凡な高校二年生。 特に目立つ才能もなく、友達はそこそこ、成績は中の上といったところ。 そんな俺の日常は、いつもと同じように始まるはずだった。
「悠斗ー! 朝ごはんできてるよ! 遅刻するよー!」
階下から母さんの声が響く。 いつもの調子で、少し焦ったようなその声に、俺は苦笑しながらベッドから這い出した。 制服に着替え、顔を洗い、鏡の前で髪を整える。 鏡に映る自分は、まあ、悪くない顔だと思う。 でも、どこか平凡だな、なんて自嘲気味に考えるのが癖になっていた。
「はいはい、行くよー」
階段を下りながら答える。 食卓には、母さんが作った焼き魚と味噌汁が並んでいる。 父さんはもう出勤した後で、朝の食卓は母さんと二人きりだ。 テレビでは朝のニュースが流れていて、どこかの国で起きた小さな事件をアナウンサーが淡々と読み上げている。
「悠斗、ちゃんと食べてから学校行きなさいね。栄養が大事なんだから」
母さんが箸を手にしながら言う。 その声には、いつもの優しさと少しの心配が混じっている。 俺は「うん」と頷き、焼き魚を口に運んだ。 サバの塩気がちょうどよく、朝の眠気を少しずつ吹き飛ばしてくれる。
そんな、なんでもない朝だった。 学校に行く準備をして、いつもの通学路を歩き、友達と他愛もない話をしながら教室に向かう。 そんな日々が、永遠に続くと思っていた。
でも、運命ってやつは、時にとんでもないサプライズを用意している。
学校に向かう途中、いつもの交差点で信号待ちをしていた。 イヤホンから流れる音楽に合わせて、軽く足でリズムを刻む。 周りには同じ制服の生徒たちがいて、みんな朝の眠そうな顔で信号が変わるのを待っている。 空は青く、雲一つない快晴だった。
その時、ふと、視界が揺れた。
「ん?」
一瞬、地震かと思った。 でも、地面は揺れていない。 周りの人たちも、特に変わった様子はない。 ただ、俺の視界だけが、まるで水面に波紋が広がるように歪んでいた。
「なんだ、これ……?」
独り言を呟いた瞬間、身体がふわりと浮く感覚に襲われた。 まるで、重力が消えたかのように。 驚いて周りを見回すけど、誰も俺の異変に気づいていない。 信号が変わり、みんなぞろぞろと歩き始める。 なのに、俺の身体はどんどん上昇していく。
「ちょ、待て、なにこれ!?」
叫んだ声は、誰にも届かない。 視界が白く染まり、まるで光の海に飲み込まれるような感覚。 頭がクラクラして、意識が遠のいていく。 最後に思ったのは、母さんの作った朝ごはんの味と、今日の数学の小テストのことだった。
目を開けると、そこは見知らぬ場所だった。
「は……? ここ、どこ?」
周りを見回す。 そこは、広大な草原だった。 遠くには山脈が連なり、青々とした木々が風に揺れている。 空はさっきと同じく青いが、どこか異質な輝きを放っている。 まるで、ファンタジー映画のセットの中に放り込まれたみたいだ。
「いや、待て待て、落ち着け、俺」
自分に言い聞かせるように呟く。 まずは状況を整理しよう。 さっきまで交差点にいた。 それが、なんか変な光に包まれて、気づいたらここにいる。 これは、つまり……。
「異世界転移、ってやつ?」
自分で言って、自分で笑ってしまった。 いや、だって、こんなのラノベやアニメでしか見たことないじゃん! でも、目の前の景色はあまりにもリアルだ。 草の匂い、風の感触、遠くで鳴る鳥の声。 これが夢なら、めっちゃクオリティ高い夢だな。
「とりあえず、歩いてみるか」
とりあえず動かないと始まらない。 俺は適当に進む方向を決めて、草原を歩き始めた。 制服のまま、バックパックを背負った高校生が、異世界の草原を歩く。 なんともシュールな絵面だ。
しばらく歩くと、遠くに何かが見えた。 木々の中に、煙が上がっている。 「村かな?」と期待して近づいてみると、そこには小さな集落があった。 木造の家々が並び、畑や家畜の囲いもある。 まるで中世ヨーロッパみたいな雰囲気だ。
「よし、誰かに話を聞こう」
意を決して集落に近づく。 すると、集落の入り口で、若い女の子が立っていた。 金髪の長い髪が風になびき、青い瞳がキラキラと輝いている。 そして、なんというか、めっちゃスタイルがいい。 いや、具体的には、胸が……いや、なんでもない! とにかく、めっちゃ美人な女の子だった。
「ねえ、そこの君!」
彼女が俺に気づいて、こっちに手を振ってきた。 その声は、鈴を転がすような明るさで、なんだか一気に緊張が解けた。
「え、俺?」
指をさして確認すると、彼女は笑顔で頷いた。
「そう、君! こんなところで何してるの? 見たことない服着てるし、旅人?」
彼女が近づいてくる。 その動き一つ一つが、なんか絵になるんだよな。 俺は慌てて頭を振って、冷静になろうとした。
「あ、えっと、俺、佐藤悠斗。実は、ちょっと……迷っちゃって」
本当のことを言うべきか迷ったけど、とりあえず無難に答えた。 すると、彼女は目を丸くして、くすっと笑った。
「迷った? こんな草原のど真ん中で? 君、面白いね! 私はエリス、この村の村長の娘。よろしくね!」
エリスと名乗った彼女は、気さくに手を差し出してきた。 俺は少し照れながら、その手を握り返した。 その瞬間、なんだかこの異世界に来た意味みたいなものが、少しだけ見えた気がした。
エリスに連れられて、村の中に入った。 村人たちは、俺の制服を見て不思議そうな顔をするけど、エリスが「旅人だよ!」と紹介してくれるから、みんな笑顔で迎えてくれた。 村長の家に通され、暖かいスープとパンをごちそうになる。 そこで、俺はこの世界のことを少しずつ聞き出した。
ここは「アルテミシア」と呼ばれる世界。 魔法と剣が支配する、ファンタジーそのものの世界だ。 王国や帝国があって、魔物やダンジョンも存在する。 エリスの村は、王国の辺境にある小さな集落で、最近、近くの森に魔物が出没して困っているらしい。
「で、悠斗はどこから来たの? そんな変な服、初めて見たよ」
エリスがスープを飲みながら、好奇心いっぱいの目で聞いてくる。 俺はちょっと迷ったけど、正直に話すことにした。
「実は、俺、別の世界から来たんだ。急に光に包まれて、気づいたらここにいた」
その言葉に、エリスはスプーンを落としそうになった。
「別の世界!? それ、めっちゃすごいじゃん! まるで勇者召喚の伝説みたい!」
「勇者召喚?」
俺が聞き返すと、エリスは目をキラキラさせながら説明してくれた。 なんでも、この世界には、危機の時に別の世界から勇者が召喚される伝説があるらしい。 その勇者は、特別な力を持って、魔王とかを倒すんだとか。
「でも、俺、別に勇者っぽくないし……」
自嘲気味に言うと、エリスは笑いながら手を振った。
「そんなことないよ! なんか、悠斗には特別な雰囲気があるもん! ねえ、ちょっと魔法使ってみてよ!」
「魔法? 俺、そんなの使えないよ」
苦笑しながら答えた瞬間、頭の中に、まるで誰かが囁くような声が響いた。
【スキル:無限魔法、発動】
「え、なに!?」
思わず声を上げると、エリスがびっくりしてこっちを見た。
「どうしたの、急に?」
「いや、今、なんか変な声が……」
説明しようとしたその時、俺の右手が勝手に光り始めた。 青白い光が手のひらから溢れ出し、まるで生き物のようにうねっている。
「うわっ、なにこれ!?」
慌てて手を振ると、光が弾けるように広がり、近くのテーブルにあった水差しがふわりと浮いた。
「うそ、魔法!? 悠斗、魔法使えるの!?」
エリスが立ち上がって、興奮気味に叫ぶ。 俺もパニックになりながら、なんとか水差しを下ろそうと手を動かす。 すると、水差しはゆっくりとテーブルに戻った。
「は、はは……なんだこれ、めっちゃびっくりした……」
息を整えながら呟く。 すると、またあの声が頭に響いた。
【無限魔法:任意の魔法を無制限に使用可能。使用者の想像力と意志に応じて効果を発揮】
「無限……魔法?」
その言葉を口にした瞬間、俺の中で何かが弾けた。 これは、チートだ。 めっちゃチートな能力じゃん! この世界で、俺、無双できるんじゃない!?
「悠斗、めっちゃすごいよ! そんな魔法、見たことない!」
エリスが目を輝かせて言う。 その笑顔を見ながら、俺は思った。 この異世界、めっちゃ面白くなりそうだ。
その夜、村長の家に泊めてもらうことになった。 エリスと村長のおじさん(めっちゃ優しい人だった)に、この世界のことをもっと教えてもらう。 そして、俺の【無限魔法】のことも、ちょっと試してみることにした。
「じゃあ、簡単な魔法から。えっと、火を出してみようかな」
庭に出て、誰もいないことを確認する。 エリスが見守る中、俺は手のひらを上にして、イメージした。 小さな炎。 すると、指先からぽっと火の玉が生まれた。
「うわ、できた!」
自分で感動してしまった。 エリスも拍手しながら跳ねる。
「すごい! 悠斗、ほんとすごいよ!」
調子に乗った俺は、次に水を出してみたり、風を起こしてみたり。 どれも、頭にイメージするだけで、自由自在に魔法が発動する。 まるで、俺の想像力がそのまま現実になるみたいだ。
「これが【無限魔法】……やばい、めっちゃ楽しい!」
夜空の下、俺は魔法を試しながら笑った。 エリスも一緒に笑って、まるで子供のようにはしゃいでいる。 その時、遠くの森から、獣の咆哮のような音が聞こえてきた。
「ん? なんだ、あれ?」
俺が振り返ると、エリスが急に真剣な顔になった。
「魔物だ……最近、森に現れるって話だったけど、こんな近くまで……」
彼女の声には、わずかな恐怖が混じっていた。 俺は、なぜか胸の奥で熱いものが湧き上がるのを感じた。
「エリス、俺に任せて」
そう言って、俺は森の方へ歩き出した。 【無限魔法】がある。 このチート能力なら、どんな魔物だって怖くない。 そう、俺の異世界無双の物語は、ここから始まるんだ!
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