【逃げられないからする事にした】

「うー……解放されたい……」



「それは無理な相談です。貴女を手離すつもりはありませんからね。」



「貴方からじゃなくて!視線から解放されたいのよ!」



4つの顔、8つの目の届かない所。

彼女は天に向かって逃げ出した。



「結婚したら解放してあげますよ。」



「したくない!ここに居れば視線から解放されるし!まだ結婚はしないから!」



「だから……私の目からは逃げられませんってば。」



フッと笑ったブラフマーが5つめの顔を増やす。


天を見上げる彼の顔。

目が合えば優しく微笑みを返してくれる。



嫌いじゃない……。

嫌なのはじ~っと見つめられる事……。



「結婚したら……凝視するのはやめてくれる……?」



「ええ。結婚したらね。」



彼女が神妃になってしまえば奪われない。

彼女は永遠に自分の物となるのだ。



「ずっと優しい眼差しでいてくれる……?」



「はい。神妃になってくれるなら。」



そう言った彼の眼差しは、優しい優しい眼差しだった。



「分かった……。結婚する……。」



諦め半分、喜び半分。

こうして彼女はブラフマーの神妃となりました。


娘として誕生し、妻として迎えられたサラスヴァティー。



ブラフマーって変態!


なんて思うかも知れませんが、そこはほら、神の世界ですから。

何でも有りなんですよ、きっと。



まあ、創作の部分が多い話になりましたが、多分こんな感じだったと私は思います。


ちなみに、私の小説の中のブラフマーは自分を若い姿に創り変えてます。

理由はサラスヴァティーに気に入られたいから(笑)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る