第2話 当たって砕けろの気持ちで告白してみた
(望月) とにかく花山、お前邪魔やから帰ってくれ!
(花山) も~何だよ! 望月~お前が春川さんに盛大にフラれる所が見たいのに~
(望月) スラムダンクの赤木がフラれた場面みたいに、俺がフラれた所を見てからかおうって算段なのか?
(花山) ハイ、ハイ、今日の所は帰ってやるよ~ 明日には告白の結果が、どうなったか聞かせてもらうからな~ まっ、どうせ駄目だと思うけどな.......
(花山) じや~な望月!
(望月) 花山、ダッシユで家に帰れよ! くれぐれも隠れて、どっかで見てるんじやねえぞ!
親友の花山がつまらなそうな表情を浮かべて図書室を後にした。
10分位時間が経っただろうか?
春川望がプリントを手に持って図書室に帰ってきた。
(春川) さっき職員室に行く途中に急に雨が降ってきちやってさ~ 横雨も強く降ってきたから先生にもらった図書の貸し出しリストのプリントも結構濡れちやった~!!!
春川の持っていたプリントはインクが滲む程濡れていた。
そしてプリント以上に春川の上に着ている白いワイシャツが濡れて、あろうことか黒いブラが見えているではないか........
校則では黒いブラは着用が禁止されているはずなのに、あの真面目そうな春川望が着用しているのは、少し意外だった。
(春川) あれっ! 花山君って帰ったの?
(望月) .....うん、か....急な用事...思い出して...帰ったんだよ......
望月は憧れの女子に話しかけられて頭の中がテンパって言葉が上手く発音できない。
(春川) うちのクラスの男子で本を借りて返さない人、一杯いるね~
(望月) うん......そうだね.......
会話を、どう弾ませれば良いのか分からない望月は図書の貸し出しリストをひたすら凝視して頭の中がフリーズしてショートしそうになる。
(望月) ヤバイ、ヤバイ、何か喋らないと.....女子の前では沈黙は厳禁だぞ~
望月は心の中で自問自答の言葉を投げかけながら、何を話そうか迷っていた。
(望月) 春川さん......ちよっと聞いて良い?
(春川) んっ? どうしたの?
(望月) 春川さん....の好きな男性芸能人って誰.....?
(春川) えっ、望月くん、何でそんな事聞くの?
(望月) えっ、いや何となく気になって!
(春川) 私が好きな芸能人は...う~ん、
春川は少し悩んだ表情を浮かべて答えた。
(春川) アンデイー.フグかな♡
(望月) えっ、あのK-1のアンデイー.フグ? カップラーメンのCMでご~めん、なさいよ~って言ってる人!!!
望月は春川の意外な返答に心が動揺した。
(春川) 望月くんは好きな女性芸能人とかいるの?
(望月) お...俺は、芸能人よりも現実の女の子が好きだけど.......
(春川) えっ、望月くんって学校で、好きな人いるの?
(望月) うん、もちろん....いるけど......
(春川) えっ、誰、誰、私にだけ教えて、誰にも言わないからさ~!
春川は自分が学年で1、2を争う美少女だと言う自覚が乏しいのか無神経に聞いてくる。
(望月) 俺が....好きな人は.....
望月は予想もしない展開が訪れたせいで、かなりパニクっている。
(春川) えっ、誰、誰、???
(望月) 春川さん、君だよ、高校の入学式で、君を一目見た時から、ずっと好きでした!!!
(望月) 俺と付き合って下さい。!!!
望月は、ついに言ってしまった。
やっちまった工業をしてしまった。
これでフラれたら明日から学校に登校できない。
などのネガテイブな感情に襲われて、春川に向かって下げた頭を起こせない状態に襲われた...........
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