第5話
カインが先ほどの場所に戻ると、そこはすでにもぬけの殻であった。
しかし、カインは冷静であった。
例の冒険者の魔力の後をたどり、追う。
彼は叫んだ。「見つけたぞ…お前がプレイヤーキラーだ!」
「デジャヴ...って、え!わわわ、わたしですか!」
プレイヤーキラーは驚きの表情を浮かべた。
「ああそうだ。デスハウス内部のプレイヤー全員に聞いて回ったがお前が一番怪しかったからな。」
「え……そんなこと……ってもう無理か。さすがにばれたか。あーあ。」
その姿は、反省というよりは、次回への対策を練っているようだった。
「
呪文を唱えた瞬間、プレイヤーキラーの装備品を全て破壊する。
「お前の装備品はない、おとなしく降伏しろ。」
あとはこのPKを倒すだけ...のはずだった。
「誰が装備がないだって?」
そういうとPKはバックステップを踏んだあと地中に手を突き刺し、短剣を取り出す。そして、ガードとグリップを持ち引き伸ばした。すると、短剣は瞬く間に槍へと変わった。
「あんたを殺して、装備品補填しないとなぁ!」
「な!」
PKは装備品を失っていなかった。
「冥土の土産に教えてあげるわ。武器は手から一メートル離れていれば装備判定にならないんだぜ?それを応用して、武器が破壊されないようにしたわけ。
実に単純なトリックだが、考え込まれている。
「お喋りはここまで。死ね。」
雷を纏ったPKが距離を詰めてくる。カインは接近線を得意としない。絶望的な状況の中、カインの横を大きな影が通り過ぎた。
「待たせたな。カイン。」槍の突きをいとも簡単にはじいたのは、駆け付けたレオであった。
「ごめん。遅れちゃった。」アリスも駆けつけてきた。
「ありがとう二人共!」
カインは手元にあった魔力ポーションを一気に飲み、魔力を少しだけ回復させる。
「さあ、」
「「「共に進もう」」」
双方はすぐに攻撃態勢に入った。レオは素早く反応し、アリスとカインもそれに続いた。激しい戦闘が繰り広げられる中、三人は協力してプレイヤーキラーを追い詰めていった。
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「これで終わりだ!」とレオが叫び、最後の一撃を加えた。
プレイヤーキラーが倒れ、
「私たちは、必要のない
そう最後に残して、PKは動かなくなった。
「その過程で、
彼らは再びダンジョンの探索を続ける。アリスの求める、伝説の宝を手に入れる為に。
しかし、デスハウスの恐怖はまだ終わらない。次なる
異世界にて、裏切り者を特定すべし ヨイクロ @yoikuro
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