一つ嘘を吐いたら

一人がそれを飲み込んだ


他人にそれを吐きかけた

また一人、それを飲み込んだ


また別の人に吐きかけて

飲み込んで


一人が二人に……

増えていき


数えきれないくらいに増えていき

誰もが存ぜぬ人に知られてく


私は一つ、吐いたのに

あっという間に

大きな嘘つきになっていた。


今更、


本当なんて誰も信じない

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