第一章 運命の出会い 第二節 木漏れ日の中で
眩い光が消えると、ありすは見知らぬ世界に立っていた。虹色に輝く空と色とりどりの花々が咲き乱れ、甘い香りが漂うその場所は、まるで夢の中のようだった。
「フィーネ…?フィーネ、どこにいるの?」
彼女は焦燥感に駆られて辺りを見渡したが、フィーネの姿はどこにもない。胸に押し寄せる孤独感に、姉との別れが脳裏をよぎった。涙が頬を伝い、彼女は膝をついてしまった。
突然、背後から低く重い音が響き渡った。ありすは驚いて振り返ると、そこには巨大なドラゴンが立ちはだかっていた。鋭い爪と燃え盛る鱗、その圧倒的な存在感に、彼女の体は思わず震えた。
「お前は…人間か?この地で何をしている?」
低く響く声が彼女の心を震わせる。ありすは恐る恐る、フィーネの名を出した。
「フィーネ?時渡りのフィーネか…」
ドラゴンの目が光り、彼女はフィーネが特別な存在であることを悟った。
「どうしてフィーネを知っているの?」彼女が尋ねると、ドラゴンは大きく吠え声を上げた。次の瞬間、ありすは風に巻き込まれ、暗闇に落ちていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます