あとがき
現代ファンタジー、「異世界の魔法使いが現代田舎で農家をしている話」ご愛読頂きありがとうございます。
本作はMFブックス異世界ファンタジー小説投稿向けにプロットを考えた結果、賞のテーマから逸脱した失敗作です。
家族愛がテーマだから母の日を主軸に置いて書き出し始めた結果、現代ファンタジーになってしてしまい、異世界の家族愛というテーマから外れたのです。本末転倒も甚だしいです。
僕は転生ものを良く書きますが、どうしても幼年や少年あたりから始めるため、ヒロインがロリロリしてしまう傾向があります。今回はあえてロリを鼻で笑ってあしらう青年主人公にしました。
ここから先は分かりにくい場所の答え合わせです。本作に恋愛のタグはありますが家族愛のタグが無い理由です。
本作の一番のヒロインは実はキク婆ちゃんです。キク婆ちゃんは主人公に恋慕に近い感情をもっていました。ただそれは年齢的に諦めていました。
主人公は前世で不遇な闇魔法使いなのに大成して忙しく生きる程は長生きでした。キク婆ちゃんのような老婆でも恋愛対象としても考えられるぐらいにです。
肉体関係はありませんが精神的には相思相愛だったのです。
キク婆ちゃんは自身に残されたものを最大限主人公に与えようと考えていました。アカネが主人公の婿になるか探ってたのは、自身の持つ財産がアカネに受け継がれると思っていたからです。
だけどアカネが成長せず、主人公は若返っていくサヤカと恋仲になっていきました。つまりアカネに相続されたら、自身の持つものは主人公に相続されません。アカネの将来の配偶者と子に相続されます。
余命宣告を受けた時、資産があんロクデナシに相続され、あんロクデナシが死亡扱いされる事でサヤカに相続され主人公に渡す事が出来ると分かりそのま死のうと思っていた訳です。(遺産相続は0.配偶者、1.子(いなければその子)、2親(いなければその親)、3.兄弟姉妹の順で相続されます。キク婆ちゃんが死んだ場合、配偶者のサクゾウ爺さんは死んでいるので実子のあんロクデナシに相続されます。あんロクデナシが生きていればあんロクデナシが死んだあと配偶者であるサヤカに相続されます。あんロクデナシが死んでいればあんロクデナシの子であるアカネに相続されます)
ただ癌が消えたと分かりもう一度主人公にアカネの婿になる可能性を聞きました。けれど無いことを悟り、主人公に不思議な力で殺して欲しいと頼みにいった訳です。
「月が綺麗ですね」「死んでも良いさぁ」は告白のしあいでもありましたが、「本当に殺して欲しいのか?」「この気持のまま死にたい」というやり取りでもあった訳です。
カーネーションの出荷時期なのに家を締め切ってエアコンを付けるほど気温が高い日でした。夕方でも浴衣で出歩けるような暖かさがありました。でも主人公が魔法を使った事でキク婆ちゃんは寒さと気怠さを感じ、願いが叶った事を悟り「ありがとうさぁ」と言った訳です。
「老いらくの恋」というタグを付けたかったのですが、ネタバレになりそうなので入れていません。「相続」というタグはヒントです。
少し分かりにくいですがちゃんと伝わっていたら嬉しいです。
異世界の魔法使いが現代田舎で農家をしている話 まする555号 @masuru555
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