第2話 ネコ型ロボットと張り合う。

 で……。


 メイドロボットの薫子は俺の部屋で暮らす事になった。


 零細企業の貧乏社長の我家は狭いのだ。


「薫子、狭い部屋だがゆっくりするといい」

「本当に狭いな、ここは押入に住んでいいか?」


 まるでドラ◯もんだな。特技は八極拳だけであるが。


「あぁ、好きにするといい」


うん?


 薫子がモゾモゾと何かを取り出す。


『四次元ポケットもどき!!!』


 まさか、あの秘密道具が詰まった伝説のポケットか?


 薫子はお腹にポケットを貼ると……。


「もどき、なのでタダのポケットです」


 あああ、期待した俺がバカであった。このポンコツにドラ◯もん並の芸当が出来るはずが無い。


「おい、弘真、餅はないか?好物なのだ」


 マニアックだな、ドラ◯もんが第一話で餅を美味いと言った事を知っているのか……?


「どら焼きなら、丁度有るぞ」

「あのポンコツと一緒にするな!」


 お前の方がポンコツだ!ここはその辺をはっきりしておこう。


「餅は無い、どら焼きで我慢しろ」

「ケチ……」


 しかし、薫子はガツガツと嬉しそうにどら焼きを食べるのであった。


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