よさこい夢十夜
西野園綾音
第一夜
こんな夢を見た。
夜の
橋の中央には、地面に
そこで、私は、その僧侶についていくことにした。僧侶は、はりまや交差点の丁度、路面電車の交差する部分に立ち止まった。不思議なことに、周りには車一つ走っておらず、人っ子一人いなかった。自分は、僧侶に追い付き、僧侶に何故、簪を買ったのか、そして、この状況はどういうことなのか尋ねた。僧侶は、簪は、自分が大事にしちょった人間と一緒にあの世に行くための切符のようなものや。そして、ここは、言うやったらこの世とあの世の境。ほんじゃあきに、おまさんは、ここにおるべきじゃないし、簪も買うことができざったということじゃのぉ。と云う。
自分と僧侶は、暫く黙ってその場に
自分は、それを受け取りはりまや橋の桟橋から身を投げた。落ちる直前に、路面電車が空に向かって空中を走っていくのをぼんやりと眺めていた。
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