片想い
最近、KくんとAさんが一緒にいるところをよく見る。二人は付き合っているのかもしれない。ぼくは二人と仲がいいわけじゃないから、「付き合ってるの?」とか気やすく聞いたりはできない。
今年の春のクラス替えで、KくんとAさんと同じクラスになった。二人とは小学校からずっと同じ学校で、同じクラスだったことも一、二度あって、ぜんぜん知らない仲というわけでもないんだけど。
せっかく小学生の頃から知っている二人と同じクラスになったのに、いまのところ、ぼくは二人とちっとも親しくなったりしてない。親しくなってないどころか、「また同じクラスになったね」程度の言葉さえ一度も交わしてないし、そもそもAさんとは、ただの一度も何もしゃべってない。
ぼくは友達と恋の話とかぜんぜんしないから、みんながいつでも誰かに恋をしていたりするのかどうか、まったく分からない。
ぼくはっていうと、たいていいつでも誰かに恋しているっていうか、「好きなんだけどなぁ……」って思っている人がいる。それは、物心なんてついてない頃からいっつも必ずいた。
好きな人はいつでもいたけど、一度も告白したことはないし、告白されたこともない。だから、好きな人と付き合ったりした経験はもちろんない。
そんなぼくだけど、人生でただ一度だけ、同じクラスの女の子に告白されたことがある。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます