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すべてのエピソードへの応援コメント

  • トラブルに焦る思いはありましたが
    最後のキーガンの雰囲気が穏やかで、読んでる身としてもほっと緩んでしまいました( ´ ▽ ` )
    いいですね、叱るに叱れんなんて!

    作者からの返信

    ありがとうございます。
    キーガン、偏屈だけど芝居には真っ直ぐな人なので、こういう形に収まりました。
    観客あってこその芝居ですから。

  • とても穏やかで、優しい終幕でした。王を討つ激しい夜のあとに、街に音楽や祭が戻ってくる描写が続くことで、「国が生き返った」という実感がじんわりと伝わってきます。
    特に、クルトとエデルがバルコニーで語り合う場面が印象的でした。「王を演じさせてしまった」という言葉と、それに対するエデルの答えが、この物語の核心を静かに言い表しているように感じます。
    そして最後、クルトが舞台で語り出す一文で締める構成が見事ですね。物語が終わると同時に、また新しい「芝居」が始まる――とても美しい幕引きだと思いました。

    素晴らしい作品を読ませてくださり、ありがとうございました!

    作者からの返信

    「偽王を討つための戯曲」が終わっても、幕の向こうで生活は続く。だから最初の話を書き始めた時から、大団円のエピローグを書くことは決めていました。自分でも、このエピローグを書いているときは楽しく、そして感慨深かったものです。

    最後まで通して読んでくださり、本当にありがとうございます。物語を楽しんでいただけたなら、これほど嬉しいことはありません。各話ごとのコメント、大変励みになりました。これからも精進いたします。

  • ついに王の間での対峙、読んでいて息を詰めるような場面でした。ライモンドが「愚王を演じていた」と語るくだりはあまりに痛ましく、彼の壊れ方と孤独が一気に浮かび上がります。
    それでもエデルが「それは王ではない、ただの逃げだ」と言い切る瞬間は、彼が本当に王の器へ踏み出した場面として強く胸に残りました。
    そしてマルレーネの子守唄から、〝銀の髪〟による戴冠へと続く流れがとても美しく、まさにひとつの幕が静かに下りたのだと感じさせるクライマックスでした。

    作者からの返信

    ライモンドの告白、それはある種の懺悔でもあります。しかしもはや、ライモンドに必要なのはゆるしではなく、それを「王ではない」と断じるエデルと、安らかな眠りだった。
    この場面のために、物語を積み上げてきたところがあります。
    そしてエデルが本当の王になる。それこそが戯曲の幕引きにふさわしい、そう考えて書いた場面でした。

  • 城の奥へ進む緊張感がとても良かったです。とりわけ、階段で人数を分ける場面や、それぞれが自分の役割を選んでいくくだりに、「芝居」と「戦い」がひとつに重なって見えて胸が熱くなりました。
    そしてなんと、ここで〝銀の髪〟が現れるとは……! あの静かな眠りの力も美しく、「まだ僕の役目がある」と言う場面は強く印象に残ります。
    最後、カールとブロックが見せ場を引き受け、エデルが自ら王の間の扉を開く締めも見事でした。

    作者からの返信

    物語は佳境。緊張感を演出できていたようで安堵しました。ここに集った者たちは“役”を果たすためにいる。それが書きたかったのです。
    そして〝銀の髪〟にはやはりクライマックスを見届けてほしい。実はそのための外套でもありました。

  • 喇叭亭での「選ぶ夜」の空気が、とても静かで印象的でした。誰かが号令をかけるわけでもなく、人々がそれぞれのやり方で立ち上がっていく描写が、この物語らしい美しさを感じさせます。
    また、出発前にクルトとエデルが互いの体温を分け合う場面も胸に残りました。王と劇作家ではなく、二人の少年としての弱さと信頼がよく表れていますね。
    そして最後、城壁の隠し扉が静かに開く瞬間――ついに物語が城の内部へ踏み込むのだと、強い緊張感が走りました。

    作者からの返信

    人は、怒りだけで立ち上がるものではない。それもまた、この物語で伝えたいことの一つでした。だからクルトの演説も、男たちの出立も、静かな決意に満ちたものになりました。
    そしてエデルは、クルトの前では少年に戻ることができる。そのことも示したい場面でした。だからこそ立ち上がれたのだと。

  • マルレーネとエデルの対話、とても静かで重い場面でしたね。特に「あなたはロドルフ様の御子ではない」と告げるくだりは意外でしたが、その言葉の奥にある乳母としての愛情が胸に残ります。
    そして「どうかあの子を、眠らせてあげて」という祈りのような願いが、この物語の悲しさを象徴しているようで印象的でした。
    最後に明かされる“幽影塔”という道も、物語がいよいよ城の核心へ向かう予感を強く感じさせます。

    (差し出がましいことで恐縮ですが、タイトルに「二」を含む話数が恐らく全部カタカナの「ニ」になっていると思いますので、一度ご確認くださいませ……)

    作者からの返信

    王家を知るマルレーネにとっては、ライモンドだけがロドルフとエミーリエの子供、そうでなくてはならなかった。そのための、切実な一言でした。
    そしてライモンドの屈折の始まりでもある幽影塔から、クライマックスへと繋がっていきます。

    (度々すみません。ご指摘、感謝します。修正いたしました!)

  • 広場の出来事が、噂や子どもの遊び、酒場の会話として町に広がっていく描写がとても良いですね。人々が少しずつ「考え始めている」空気が、静かに伝わってきました。
    そして城の場面でのマルレーネの登場が印象的です。ロドルフとライモンドの記憶を背負った人物が、ついに橋を渡る決意をするくだりは重みがありますね。
    最後に彼女が喇叭亭に辿り着き、シグリと静かに言葉を交わす場面は、次の幕が動き出す予感を強く感じさせました。

    作者からの返信

    人々はそうすぐには変わらない。だけど考えることはできる。それを示したい場面でした。
    そして、ライモンドとクルトやエデルを繋ぐのに、マルレーネの存在は不可欠でした。そしてそれを、マルレーネ自身が決意してほしかった。
    シグリとの女性同士の会話は、独特の緊張感と空気感を演出できていたなら嬉しいです。

  • 広場での一連の流れ、まさに舞台の幕が上がる瞬間のようで見事でした。特にエデルの言葉が、怒りではなく「考えること」を民に手渡していくところが印象的で、静かな説得力がありますね。
    そしてカールとの剣の場面、刃を交えながら言葉で揺らしていく構図がとても格好いいです。最後に人々が何事もなかったかのように散っていく中、「種は蒔かれた」という余韻がじんわり残りました。

    作者からの返信

    この場面では、声高に革命を叫ぶのではなく、人々に「考える」「考え続ける」ことを呼びかけたかったので、このような形になりました。
    色々と試行錯誤をしたのですが、この一幕を楽しんでいただけたなら、そしてその場に立ち会っているような気持ちになったいただけたなら、嬉しく思います。

  • かつての“ヤギの尻尾座”の面々が、幕裏に集うように再び揃う場面、それだけで胸が熱くなりました。特に、エデルが外套を脱いだ瞬間に皆が息を呑むくだりは、「主役が舞台に現れた」感覚が鮮やかでとても良いですね。
    そして最後、クルトがメダルをエデルに託す場面も印象的でした。あれがただの小道具ではなく、キーガンから続く芝居の熱そのものになっているのが、静かで力強いです。

    作者からの返信

    “ヤギの尻尾座”の面々は、あの時からずっと演じるべき戯曲を、その主役を待ち続けていた。その熱さを感じていただけて嬉しいです。
    そんな主役、エデルの登場シーンに説得力を持たせられていたなら、良かったです。
    あの小さなメダルがあったからこそ、クルトはこの大芝居に踏み切ることができたのでした。

  • 兵士たちの会話を通して王都の空気が静かに伝わってくる場面、非常に印象的でした。恐怖と諦めの入り混じった雰囲気が、ライモンドの治世の歪みをよく表していると思います。
    そしてエデルが「王とは責任を引き受ける者だ」と言葉にした瞬間、彼の中で本当に何かが生まれたのだと感じました。
    最後に〝銀の髪〟がその在り方を見定め、指輪を授ける場面は美しく、三人それぞれの“役”がついに揃ったような余韻がありますね。

    作者からの返信

    人は皆、それぞれに“役”を生きている。それがこの物語で伝えたいことの一つでした。
    そしてエデルはここで、本当の意味で“役”に目覚めた。それを書けていたなら嬉しく思います。
    〝銀の髪〟はあわいの存在であるからこそ、ずっと自身の“役”に悩んでいました。それを見つけるためには、クルトとエデル、二人の存在が必要だったのです。

  • 森への侵略と、それに抗う魔女や〝銀の髪〟の場面はとても迫力がありました。特に〝銀の髪〟が理を歪めて侵略者を退ける瞬間、森そのものが意志を持って動いたようで印象的です。
    そして魔女の最期の場面は静かな別れで、〝銀の髪〟・クルト・エデルそれぞれに役目を託す言葉が胸に残りました。最後にライモンドが森の破壊を決意する流れも、物語が大きく動き出した感じがして良いですね。

    作者からの返信

    温かい場面から一点、緊張感に満ちた章です。迫力を感じていただけて安堵しました。
    〝銀の髪〟は魔女よりも深いところで森と繋がっている、それを示したくてこの書き方になりました。
    魔女の最期は、キーガンとは少し違う形となりましたが、クルトとエデル、そして〝銀の髪〟が先へ進んでいくために必要な別れだったと思います。

  • エデルが「王に向いていない」と崩れそうになるところから、少しずつ自分の中の王を育てていく、という話へ繋がる流れがとても良かったです。クルトの「嘘の中の真実を見せる」という言葉も、この作品の芯に触れているようで印象的でした。
    そして後半、〝銀の髪〟とエデルのやり取りが本当に優しいですね。蛇舞藤の実を剥く場面では、エデルがちゃんと「できること」を見つけていくのが嬉しくて、読んでいて胸が温かくなりました。

    作者からの返信

    エデルの少年らしさをきちんと描きたかった章でした。この物語では、虚構と現実の繋がりや、その間のことを書きたいものですから、エデルにはそこを揺れ動いてもらいました。
    〝銀の髪〟の優しさもまた、友のようで家族のような、そんな曖昧で温かな絆を示したかったのでした。

  • 森での稽古の積み重ねが丁寧に描かれていて、「王を演じる」という計画が少しずつ現実になっていく感触がありました。特に言葉遣いや歩き方を一つずつ矯正していく場面が印象的です。
    そして後半の〝銀の髪〟との対話がとても美しいですね。「偽りから、真実が芽を出す」という言葉は、この物語そのものを言い表しているように感じました。
    古木の下での静かなやり取りは、嵐の前の静けさのようで、二人の絆がより深く刻まれた場面だと思います。

    作者からの返信

    エデルは演技を見たこともしたこともない少年なので、稽古は丁寧に描きたい場面でした。見られる者としてのエデルを、作り上げていくところです。
    計画について思い悩むクルトを受け止められるのは、〝銀の髪〟だけ、そういう絆を印象づけることができていたなら嬉しいです。

  • ライモンド王の内面が、ここまで歪んでしまった理由がじわじわと伝わってくる場面でした。父の指を切り落として指輪を奪った過去の一文はとても強烈で、彼の壊れ方を象徴しているように感じます。
    またラーベンとのやり取りも不気味で、宝を「巣に飾る」という台詞が印象的でした。
    そして最後、王の掟「隣人を侵すべからず」をあえて壊そうとする決意――それが“たわぶれの森”へ向かう流れになっているのが、物語の緊張をぐっと高めています。

    作者からの返信

    指輪の一文は、継がれるものの無いライモンドの象徴とも言える部分で、他のキャラクターとの対比に気を配った章でした。
    ラーベンはいわば邪悪な道化役で、不気味さが演出できていたなら良かったです。
    ここから遂に、本当の対立が始まります。

  • 森の魔女や〝銀の髪〟に計画を打ち明ける場面は、クルトの覚悟の大きさがよく伝わってきました。「キーガンに似てしまった」と言われるくだりも、師の意志が確かに受け継がれているようで胸に残ります。
    そして稽古の最初が「立つ」「歩く」という基本から始まるのがとても良いですね。王を“演じる”という計画が、こうして一歩ずつ身体から作られていく様子に、物語の手触りのようなものを感じました。
    最後の「本当に、これからなんだ」というクルトの呟きも、新しい舞台の幕開けを静かに告げていて印象的です。

    作者からの返信

    本編ではあまり書き込んでいませんが、森の魔女とキーガンはかなり古くからの付き合いという設定もあり、このような台詞を言ってもらいました。キーガンは亡くなったけれども、確かにクルトに継がれているものがあると、伝わったなら良かったです。
    エデルというただの少年が、どう王を演じていくことになるのか、全ての始まりの場面でした。

  • クルトがエデルに計画を打ち明ける場面は、理想と覚悟が入り混じった強い意志が感じられて印象的でした。特に、自分が「鬼にならなくてはならない」と悟る内面の描写が、これからの大芝居の重みを感じさせます。
    そして一人芝居『暁の獣』がとても美しい場面ですね。獣の姿は見えないのに確かにそこにいるように感じられ、言葉だけで情景が立ち上がるのはまさに芝居の力だと思いました。
    最後にエデルが「僕の一生を、あなたに賭けます」と応える瞬間、物語が本格的に動き出す感覚があって胸が高鳴ります。

    作者からの返信

    この大芝居こそが、「偽王を討つための戯曲」となるので、特に印象的に書きたい場面でした。
    ここの一人芝居は新たに劇中劇を書くか迷ったのですが、成長を見せるためにも、この時の『暁の獣』を見せることにしました。
    第二幕で青年になったクルトが、エデルという少年に出会い、どう変わっていくのか、引き続き見守ってください。

  • 荒れ果てた城下町の描写があまりにも痛ましく、かつての劇場が瓦礫となっている場面には胸が締め付けられました。ブロックの「芝居、やりたいな」という一言が、かつての舞台の火をまだ消していないことを感じさせて、とても印象的です。
    そして最後、エデルと出会った瞬間にクルトの中で戯曲が完成する流れが見事でした。「君の一生をくれないか。君を王にしてみせるから」という台詞は、まさに新しい物語の幕開けを告げる力強い言葉ですね。

    作者からの返信

    第一幕との対比を大事にした章でした。ブロックの飄々としたキャラクターに、しみじみと語らせたかった台詞です。
    エデルとの出会いで、クルトがどうなっていくのか、何を選ぶのか、どうぞ見守ってあげてください。

  • 幽影塔で孤独に育ったライモンドの境遇がとても痛ましく、マルレーネの子守唄だけが温もりとして残っている描写が胸に残りました。父へのわずかな希望が「何故、生まれたのだ」という言葉で砕かれる場面は、静かなのに強烈です。
    そして父を毒で眠らせる決断から、最後に肖像画で初めて父の笑顔を知る流れが見事でした。父を理解した瞬間に「破滅へ向かう道ごと継ぐ」と決意する結びは、非常に印象的です。

    作者からの返信

    実のところ、かなり筆の乗った章でした。ライモンドは倒すべき相手ですが、ただの悪役にはしたくなくて。この物語では、様々な形で「家族」というものを描いていますが、その最も重いものをライモンドが負うことになりました。捻れてしまったライモンドという人間の行く末を、どうぞ最後まで見届けてください。

  • ディルクラント建国神話への応援コメント

    ディルクラント建国神話がここで語られる構成、とても美しいですね。追放された者たちのキャラバンから国が始まったという導入は、この物語全体のテーマとも深く響き合っているように感じました。
    とりわけ黒い翼の獅子との邂逅の場面は神秘的で、「隣人を侵さぬ」という誓いが国の根幹になっているのが印象的です。後の時代との対比を思うと、静かな余韻が残る幕間でした。

    作者からの返信

    物語の冒頭に置くか、間に置くか、迷ったのですが、今はここに置いて正解だったと思います。
    この建国神話から祭での劇を思い出しつつ、第二幕に進んでいただけると、よりお楽しみいただけるのではないかと……
    この後、また物語が一つ進むので、引き続きよろしくお願いいたします。

  • キーガンの「心を眠らせている」という〝銀の髪〟の言葉、あまりにも優しくて胸に残りました。舞台を失った劇作家の心が眠りにつく、という表現がとてもこの物語らしいですね。
    そして最後の「おまえは、かきつづけろ」。たった一行なのに、師から弟子へ渡されたすべての想いが詰まっていて、静かに胸を打たれました。
    クルトの物語がここから本当に始まるのだと感じる、忘れがたい場面です。

    作者からの返信

    第一幕の終わりまで、読んでいただきありがとうございます。
    〝銀の髪〟は、本能的にキーガンの心を見ることができたのでしょう。そうして為すべきを為した後のキーガンが、クルトに託した言葉。これは書いているうちに自然と浮かんだものでした。今となってはこれしかない、という台詞です。
    幕間、そして第二幕もお楽しみいただければ幸いです。

  • 城の中庭という王の目の前で、この風刺劇をやり切る場面、まさに芝居の力がむき出しになった瞬間でした。とりわけ「この国の灯火が一つ消えるたび、影はあなたの足もとにより深く伸びる」という台詞、王の狂気と国の衰えを一度に言い当てていて印象的です。
    そして最後のロドルフの反応があまりにも静かなのが、逆に胸に迫りますね。キーガンの「それだけか、ロドルフ!」という叫びには、友としての怒りと絶望が滲んでいて強く心に残りました。

    作者からの返信

    芝居の力を、小説からも感じていただくために、苦労して書いた場面です。キーガンが全身全霊を込めて書いた言葉が、第一幕の佳境になりました。今は届きませんでしたが……

  • 祝福の空気から一転して、静かに世界が崩れていく感触がひしひしと伝わってくる場面でした。芝居が禁じられ、劇場に誰も座らない日々が続く描写はとても寂しく、それだけに役者たちの鬱屈が胸に迫ります。
    その中でキーガンが差し出した『ロドルフに捧ぐ』という台本――あまりにも真っ直ぐな風刺に、思わず息を呑みました。ブロック、カール、シグリ、そしてクルトまでもが舞台に賭ける覚悟を見せる流れは、本当に胸が熱くなります。

    作者からの返信

    一つ何かを失うだけで、人は変わってしまうし、果ては世界も変わってしまう。そんなことを思いながらこの章を書いていた気がします。
    キーガンはなんとかそれを繋ぎ止めようとして、真っ直ぐにぶつけたのだと思います。だからこそ役者たちもクルトも、舞台を選んだのです。

  • 王の間の場面は、祝福に満ちた空気と静かな緊張が同時に流れていて、とても印象的でした。芝居を語るときのロドルフ王がまるで一人の観客のようで、キーガンとのやり取りにも長い信頼が感じられますね。
    そして、クルトが受け取る小さなメダルが、彼の歩みをそっと肯定してくれるようで胸が温かくなりました。だからこそ、最後の一行の重さが際立ちます……祝福のただ中に差し込まれる影に、物語の行く先を思わず案じてしまいました。

    作者からの返信

    舞台の前では王も客の一人、とキーガンは思っているのでしょう。その舞台を、ロドルフ王は長年支え続けてきたという背景があったりします。
    そしてその先に、クルトがいる。
    ここから物語は大きな転換を迎えるので、最後の一行の手前までは、希望に満ちた空間にしたかったのでした。

  • 今回は、舞台の魔法と現実の危うさが真正面からぶつかる場面で、息を詰めるように読みました。〝銀の髪〟の光が洩れた瞬間のざわめきは美しさと恐ろしさが同時に押し寄せてきて、とても印象的です。
    その中で、クルトが咄嗟に台詞を放って舞台の流れへ組み込んでしまうのが実に見事でした。さらに、すべてを聞いた上で「客は客」と言い切るキーガンの言葉にも、劇作家としての懐の深さがよく表れていて、胸が熱くなります。

    作者からの返信

    この物語ならではの緊張感を、そしてそれを塗り替えてしまう舞台の魔法を感じていただけたなら、嬉しく思います。
    キーガンは根っからの舞台人で、だからこそお客を大事にしたいのでしょう。見られてこそ舞台は完成するものだと思うので。

  • 今回は建国譚そのものの見応えが素晴らしかったです。ディルクとハンスの誓いが、裏切りを経てもなお完全には断ち切れないものとして残っているのが切なく、決闘の場面には胸を強く掴まれました。
    特に、ディルクが最後までハンスを殺さないところに、この人物の信義がくっきりと現れていて印象的です。そして、その余韻に浸っていたところへ最後の不穏な気配が差し込むのが見事でした。舞台の幕引きと現実の危うさが重なる、この終わり方はとても惹きがありますね。

    作者からの返信

    ディルクラントという国を語るためにも、この劇中劇には力を入れました。お楽しみいただけたなら良かったです。決闘のシーン、個人的にも気に入っています。
    またクルトの物語に引き戻すためにも、この終わり方を選んでみました。長編は、次話への繋げ方に悩みますね。

  • 建国祭の賑わいが本当に生き生きとしていて、城下町の匂いや熱気まで一緒に流れ込んでくるようでした。初めて森の外へ出た〝銀の髪〟が、世界の広さに目を見張りながらも、クルトの手を拠りどころにして進んでいくくだりがとても愛おしいです。
    食べ物や屋台を分かち合う場面も素敵でしたが、とりわけ「クルトの願いも叶ったんだね」という一言が胸に残りました。舞台の幕が上がる直前の高揚感まで含めて、まさに祝祭の一幕という趣がありますね。

    作者からの返信

    まさにその祝祭感を書きたかった章でした。〝銀の髪〟がこの場で頼れるのはクルトだけで、しかしクルトさえいれば大丈夫、そんな危なっかしいほどの信頼を寄せているのだと思います。この後の舞台も、お楽しみいただけますように。

  • 精霊の光が見える場面から、森の奥で材料を集める一連の流れまで、まるで一幕の幻想劇を観ているようでした。朧鹿、宵闇蜘蛛、微睡草――どれもがこの森の理そのもののようで、クルトと〝銀の髪〟が協力して集めていく姿に不思議な高揚感があります。
    特に、手仕事小人たちが外套を織り上げる場面は見事ですね。静かな職人の仕事ぶりが、まるで舞台の裏方のようで、この物語の「作ること」の美しさを感じました。最後に〝銀の髪〟が外套を纏い、クルトがその手を握る場面もとても印象的で、二人の絆が確かに形を得たように思えます。

    作者からの返信

    せっかく魔法のある世界のファンタジーなので、クルトと〝銀の髪〟にはたっぷりと冒険してもらいました。その雰囲気を味わっていただけたなら幸いです。
    手仕事小人たち、確かに裏方っぽいですね。やはり作り手というものが、私は好きなのかもしれません。

  • 今回は「見る者」と「見られる者」という題が、そのままクルトの成長に重なっていて、とても鮮やかでした。稽古場でキーガンが役者たちの芝居の芯を言い当てていく場面は実に見応えがあり、舞台が単なる段取りではなく、人の内面を立ち上げる営みなのだとよく伝わってきます。
    そして、ブロックたちに混ざってクルト自身が「演技への喝采」を浴びるくだりが本当にいいですね。最後に〝銀の髪〟へその魔法を見せたいと願う流れも美しくて、クルトにとって芝居がただの憧れではなく、「大切なものを分かち合いたい力」になっているのが胸に残りました。

    作者からの返信

    この物語では、舞台という魔法についても読む方に伝えたかったので、このような感想をいただけて嬉しいです。キーガンの言葉に説得力を持たせるのに苦労しました。舞台は好きですが、演じたことはないものですから……
    〝銀の髪〟を大切に思うからこそ分かち合いたい、クルトはそんな真っ直ぐな少年なのです。

  • 泉での出会いの場面は、まさにこの物語ならではの神秘と危うさが凝縮されていて、とても美しかったです。〝銀の髪〟の存在が「あちら」と「こちら」のあわいにあるものとして語られることで、幻想のきらめきだけでなく、どうしようもない孤独まで滲んでくるのが印象的でした。
    そして後半、クルトが芝居を実際に演じてみせる場面が本当にいいですね。芝居の魔法を言葉で説明するだけでなく、たったひとりの観客のために体現してみせる――その瞬間に、クルトが劇作家の道を歩み始めていることがよくわかります。最後の「いつか僕の役を書いてくれない?」という願いも、とても切実で美しかったです。

    作者からの返信

    〝銀の髪〟は重要かつ気に入っているキャラクターなので、その登場シーンを印象的に描きたく、このような形になりました。この小説の中で最初に書いたのが、この章だったりします。
    この世で彼だけという存在の孤独感も伝わったようで、嬉しく思います。


  • 編集済

    劇場での修業の日々から一転して、森と魔女の気配が立ち上がってくる入り方がとても鮮やかでした。鈴の音が霧をひらく場面には、芝居の開幕にも似た神秘があって、この作品らしい「舞台と魔法の近さ」が美しく感じられます。
    そして、ぶっきらぼうなキーガンの頼みの先に、こんな温かな魔女がいるのもいいですね。クルトが秘密を託される場面には、物語がもう一段深いところへ踏み込んでいく手応えがあって、胸が高鳴りました。

    (ところで、タイトルの「二」がカタカナのニになってないでしょうか?)

    作者からの返信

    森の魔法も、この物語の大切な要素なので、それを違和感なく受け入れてもらえたようで安堵しました。ここからハイファンタジーらしさも楽しんでいただければと思います。
    (誤字、お恥ずかしいです……修正しました! スマホからだとわかりにくくて)

  • キーガンの部屋の惨状から始まる一連の描写がとても生き生きしていて、劇場の裏側の匂いや空気まで伝わってくるようでした。特に、眠れない夜の記憶とハンナの子守唄が、クルトの初めての戯曲へとつながっていく流れが美しく、胸に残ります。
    『暁の獣』という小さな物語が、クルト自身の孤独や希望から生まれたのだと感じられるのも印象的でした。そして最後、ぶっきらぼうながら弟子として認めるキーガンの言葉に、静かな温かさがあってとても好きな場面です。

    作者からの返信

    舞台裏のときめきと生みの苦しみとを描きたくて、それが伝わっていたなら幸いです。
    キーガン、偏屈ですが根は温かいおじいちゃんなんです。
    ここから始まる師弟をどうぞ見守ってください。

  • 舞台の始まりを告げるラッパの音から、劇場の空気そのものが立ち上がってくるようで、一気に物語の世界へ引き込まれました。クルトが初めて芝居に触れて心を奪われる瞬間、その純粋な感動がとても瑞々しくて胸に残ります。
    そしてキーガンの偏屈ぶりと、そこへ軽やかに割って入るシグリの対比が実に楽しいですね。最後の「一週間で一本書け」という条件も、まさに舞台の幕開けのようでわくわくします。

    作者からの返信

    読んでくださって、ありがとうございます。
    物語と舞台の幕開けをリンクさせたくて、腐心した第一話でした。かつて自分の読んだ児童文学のような、わくわくした気持ちを感じていただけたなら、とても嬉しく思います。
    終幕までお楽しみいただけますように。

  • ライモンドという男の底知れぬ闇と、最期の「縋るような弱い力」の対比が、彼の人間としての未熟さと孤独を物語っていて深く心に刺さりました。
    エデルが王の死を乗り越え、自らの足で跪き冠を受ける姿には、一人の少女から王へと変貌する確かな覚悟が見えました。マルレーネの歌う子守唄が城の外まで漏れていく描写が、一つの時代の終わりを告げるようで本当に素敵でした。

    作者からの返信

    ありがとうございます。
    ライモンドをただの悪役にせず、しかし深い闇を抱えた人物になるよう努めました。
    これは王国の新たな門出でもある、それが伝わったなら嬉しく思います。

  • 最後まで読みました⸜(*ˊᗜˋ*)⸝とても面白かったです!
    楽しげなお祭りから一気に不穏になり、民衆含めて立ち上がるまでのドラマが良かったです(´▽`)
    クルトと銀の髪のコンビも好きですし、個人的にライモンド王が最高にツボでした!素敵なお話ありがとうございました(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)

    作者からの返信

    終幕まで読んでいただきまして、本当にありがとうございます!
    折角なのでドラマチックにハイファンタジーをやってみました。
    ライモンド、私も書いていて筆が乗ってしまうお気に入りのキャラクターです。
    気に入っていただけたなら、大変嬉しく思います。

  • おわったー

    作者からの返信

    読了、お疲れ様です。
    お楽しみいただけたならとても嬉しいです。

  • 『来たか 遅かったな それがお前たちの忠義か』

    作者からの返信

    やっぱり最後は一騎打ちで。

  • 市民諸君 今こそ我らが立ち上がる時だ 市民諸君

    作者からの返信

    密やかな演説、をやってみたくて。

  • 然り、我はユダヤの王である

    作者からの返信

    王として立つシーン、そのように見せるのが大変でした。

  • もののけ~たち~だけ~

    作者からの返信

    たしかにあの子も、あわいの存在でしたね

  • この男は暴君ですらないな
    もっと禍々しい何かだ

    作者からの返信

    破滅的で哀れな男、割と筆が乗りました

  • 革命家だわ素敵

    作者からの返信

    暴君には革命家を!

  • 暴君!

    作者からの返信

    暴君ぶりを書くの、なかなか難しかったです。

  • やたら生きたあげくにあっさり死んだな

    作者からの返信

    実は前座だったのでした……

  • ディルクラント建国神話への応援コメント

    神話だ

    作者からの返信

    がっつり神話を書くの、やっぱり楽しいです。

  • ううう……飯テロだ……じゅわっと美味しさが溢れる冠……食べたいよぅ……

    作者からの返信

    ありがとうございます!
    私も“祖先の冠”食べたいので誰か作ってほしい笑

  • いい

    作者からの返信

    ありがとうございます、第一幕の幕引きでした!

  • シェイクスピア劇かと思ったぜ

    作者からの返信

    シェイクスピアが大好きなのでめちゃくちゃ意識しました。嬉しいです。

  • 狂王……

    作者からの返信

    やっぱり狂王っていいですよね……

  • 師匠やさしい

    作者からの返信

    偏屈だけど実は結構優しいジジイ、いいですよね

  • あー!

    作者からの返信

    やられちまいました!

  • 無茶を考える

    作者からの返信

    まだ青い少年なもので……

  • かなりでかい爆弾を投げ込みましたねここで

    作者からの返信

    銀の髪、お気に入りキャラです。

  • ふぁんたじー

    作者からの返信

    私の好きなファンタジーをくらえ!の気持ちで書いた場面でした。

  • 劇中劇とか作中作って書くの大変なんだよね地味に

    作者からの返信

    本当に大変でした。
    特にここは、「まだ拙いけど読める」レベルにしないといけないので。

  • なるほど、なかなかいい出だし

    作者からの返信

    ありがとうございます。
    大事なところなので、何度か練り直しました。

  • 世界観の表現がしっかりしたハイファンタジーで読み応えがあるのに、読みやすさもあり、飲み込まれました
    触り心地のいい文章と、魔女や師匠さんとの会話なども想像しやすくて
    銀の髪やお隣さんの存在など幻想的な様子含めてとても綺麗で……
    素敵な物語じっくり楽しませてもらいます

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。
    折角ファンタジーを書くならと、世界観の描写には力を入れたので、そう言っていただけて大変嬉しく思います。
    どうぞ終幕まで、お楽しみくださいませ。