第8話
まもなく新緑の季節がやって来る。
そうしたらまもなく、四季のbirthdayだ。その前日の夜、凜は台所でスポンジケーキを作っていた。ケーキ台を回しながら周りに生クリームを塗って行く。そして冷蔵庫で冷やし固める。
最後にパックから苺をケーキの周りに飾り付けた。
見た目も白と赤のコントラストが可愛い苺の生クリームケーキが出来た。
「うん可愛い。我ながら上出来!」
凜は嬉しくて胸が躍っている。
「あら凛……!可愛く出来たじゃないの!」
其処へパジャマ姿の母親が入って来て、ダイニングテーブルの上のホールケーキを見て微笑む。
「四季に?」
「うん。お兄ちゃん、明日誕生日でしょ……だから」
凜はポッと頬を染める。
「ありがとう、凜。きっと四季も喜ぶわ」
母親の言葉を聞いて、凜は嬉しさに胸が熱くなって泣きそうになるのを何とか堪えていた。
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