第3話 サイバー犯罪対策室のフリーオフィス
サイバー犯罪対策室のフリーオフィス
「たまちゃんありがとう」
四葉と二ノ宮そして一浦は交流のある玉垣技官からラップトップを
受け取った。
「流石に押収品のパソコンをそのまま持ち歩くことはできないから
同メーカー、同スペックの端末に丸々コピーしてもらったわ」四葉
「大丈夫なんですか」二ノ宮
「まあハードディスクの容量にもよるけど時間がかかるかなと思ったけど
存外早かったわね」四葉
「結構高級そうじゃない」一浦
「そうですね現在市販で売っている最高上位機種でハイスペックのプロ
仕様ですから」二ノ宮
「ただおかしな点あり、バンドルでソフトはいってるんですけど、ほとんど削除している。そのくせメモリは限界まで増量してる。
メールの履歴みたけどメーカーからのお知らせだけ。女の子でこれはありえないわ。いくら携帯で足りてるとはいえ」四葉
「でもソフト一本もインストールしてないってことはないんでしょ」一浦
「YUKIってチャットGPTみたいなのが入ってるのと。位置情報探知ソフト
ウイルス検知撃退ソフト、画像解析、音声録音ぐらいかな」四葉
「ユーチューバーにでもなるんでしょうかね」二ノ宮
「じゃ画像の加工ソフト入ってるはずだけどそれはなし」四葉
「ロックはずれてるのよね」一浦
「朝比奈美紀の誕生日というありきたりで」四葉
二ノ宮は考え込んで
「これは小泉進次朗が朝比奈美紀に買い与えた、あるいは貸した端末
と考えるのが妥当ですよね」
「まあ無駄足だろうけど近辺の家電量販店に聞き込みするか…」
「しかし今はインターネットで注文できるから無駄っぽいですね」
一浦はコーヒーを飲み干して立ち上がった。
「朝比奈はYUKIに命令されて犯行に及んだと供述してるじゃない」
「今度の聴き取りでこの端末を操作させてみるわ!」
四葉はやれやれという感じで
「押収品でやらないと再現性ないとおもいますけど、供述調書誤魔化して
本物と思わせてみますか。
なんか取り調べの可視化っていうのが足引っ張ってるんですよね」
「クロちゃん頼むわよ。今回私が悪魔やるからさ!」一浦
「天使苦手なんですよねぇ、私、存外口わるいから…」四葉
「知ってるぅ」一浦
「そんなひどいい」四葉
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