末裔達の会話

クライングフリーマン

地球の末裔達

 かつて、この☆は、「ホモサピエンス」の天下だった。

 でも、神様は、あまりにも不完全な生物を産んでしまった。

 我が強く、1人では生きて行けない。

 そんな『あし』は、やがて淘汰された。

「理想」を追うあまり、偏狭になってしまったものが権力を握り、何もかも破壊し始めた。

「温暖化」にのみ進む地球、と言ったり、地震の出現率を賭け事にしたり、『資産』を無視して『国民の借金がー』と言ってみたり、自然任せの「風」「太陽光」を補助エネルギーにすればいいのに、メインエネルギーにしてみたり。

 この国の政治は、世界の縮図だった。

 どの政党も、どの派閥も勢力争い。

 そして、最後の「内核」は、とうとうタブーを犯した。

 同盟国であるA国を裏切り、C国のものになるとさえ言ったのは、時の内核宗理大臣。

 この国を手中に収めたC国は、最早恐い者無しだった。

 M国を手中にして、半島統一と言う、M国K国共通の理想を叩き壊して、勢力拡大。

 R国は、かろうじて「協力国」という大義名分で、一緒に帝国を築き上げて行った。

 エウ加盟国は、E国と共に戦い始めた。

「大惨事世界大戦」。

 弱り目に祟り目。

 地震・雷・火事・台風。

 人間をあざ笑うかのごとく、自然は猛威を振るった。

 生き残った、人間以外の生物は、地域地域で独立国を作った。

 四足動物は二足動物になり、言葉を開発し、文字を発明した。

 かつて人間が発明したものは、「取捨選択」された。

「LGB〇QXPlus??今時流行らんですよ。」「時代遅れ。」

「〇婦別姓?子孫残せれば、何でもええやん。」

「ぜーきん?年貢じゃろうが。そんなんして『貯める』しか脳がない人間に「脳」は要らんやろ。ブヒー!!」

「平和の祈念博物館」には、世界を滅ぼした「元人間」の「標本」があった。

 遠足に来た生徒が口々に言った

「よく出来てるねえー。ブヒー!!」」「血も出るらしいよ、血糊みたいな。ブヒー!!」」

 標本には、「反面教師」と名札があった。

「先生。この人達には、名札がないの?ブヒー!!」」

「テロリストは、名前が要らないのよ。ブヒー!!」

「僕らは、こんな嫌われ者になりたくないな。ブヒー!!」

 ―完―


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