太った柴犬

Iloha

第1話

いいこと、嫌なこと。

大体トントンで普通の日。


嫌なことばかりはない。

嬉しいだけの日もない。

休みが終わる日なんて「行っちゃうんだね」

って今日に言葉をかける。


でもまあ、普通が一番幸せ。


昔は

「うわ、黒猫横切った」

「お皿割れた」

「なぜか半ズボンを履いているオジサン」

(しかも皮の半ズボンなんだ)。

そんな現象に出くわすといちいち、

「嫌なことあるかも」ってビビっていた。


命が持たない。

なので変換した。


西洋式に「黒猫は魔除け」

お皿が割れたら「新しく生まれ変わるサイン」

皮の半ズボンのオジサンは

「スペシャルなことが起きるラッキーメン」


後はただ単に自分内のルールだけど、

「お母さんの愛情が僕の血肉だよ」

と言わんばかりの柴犬を見ると

その日は幸せって決めている。


大体毎日、見るので毎日幸せだ。

世に丸々とした柴犬は多い。


歩き疲れて抱っこされていると、

「更に倍」。


猫も好き。

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