第15話
「はーっ…う」
ふらっふらになりながらもなんとかタクシーで家の前まで帰り、マンションの階段を一段一段ゆっくりと上った。
飲み会の時間、約2時間。
ひたすら飲みまくってた。
二次会でカラオケで朝まで行くぞって他のやつらははしゃいでいたけど、俺はもう無理。
さすがに飲みすぎた。
気持ち悪い。吐きそうだ。
でも、酒のおかげで日和のことを考えずに済んだ。
溺れそうになった。
考えすぎて、落ちるところまで落ちてしまいそうになった。
だけどそんなのは、このアルコールで全部チャラだ。
もし日和が家にいて、今こんな俺を見たら、きっとすごく呆れた顔をしてちょっと乱暴
に水を差しだしてきそうだ。
そんで言うんだ。
――『馬鹿だね、颯ちゃん』
って。
「っ――」
もう、なんだこれ。
「ほんと…ばかっ…」
酔ってるはずなのにさ。
考えなくていいはずなのに。
考える余裕なんてないはずなのに。
3ヶ月も経ってるのに。
俺から断ったのに。
何もかも手放したのは、俺だったのに。
なんでなんでなんで、こんなに頭ん中…日和ばっかなの――。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます