君を愛した時
第1話
結婚して3年。
マンネリ化…っていうか付き合って5年で結婚して8年も一緒にいれば、
もう行きたいところも、したいこともだんだんなくなっていくわけで。
今日もまた、休日を持て余していた。
「集」
「…ん」
「起きないの?」
「んー」
彼女の言葉を軽く受け流してベッドの中で携帯をいじる。
気づけばもうとっくにお昼はすぎていたけど、起き上がる気力はまったくなかった。
そんなぐーたらな俺を見て、彼女は大きくため息をついて寝室から出て行った。
彼女の名前は紫。
“紫”と書いて“ゆかり”。
紫と出会ったのは大学1年生の時。
漆黒のサラサラとした長い髪と、すらっと綺麗に立つ姿勢が綺麗で、
なんとなく目が離せない存在だった。
“紫”という名前がとても似合う女性。
付き合い始めたのはそれから1年後の話。
不釣り合いだとはわかっていながら決死の思いで告白して、
彼女はめったに見せない笑顔で頷いてくれた。
あの頃は、何もかもが輝いて見えていた。
何をするのも楽しくて、
大学を卒業して仕事が始まってからも順調で、
3年前に結婚して、
それがいつの間にか…こんな風になっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます