序章3-Ⅰ

町の外、

ルブルクは草原に佇んでいた。

風が少し吹いていて、鳥は静かに鳴いている


きわめて穏やかだ


何を思うわけでもなくルブルクは煙草に火を付け

深く吸い込み、吐き出した。


ひとつ……終わると

改めて考えを残した


(秘術士。……噂には聞いたことがあるが、見たことは恐らく無い。)

(この地域以外ではごまんといるみたいだが……おれらもここが長くなった)


「そろそろ動く時、なのかもな」


そして鳥が、囁きながら小さく羽ばたき

飛んでいった。








時を同じくして、森。 


鷹はたたずみながら、考えていた


(なにかが変ね。知りたい)


町と森の距離は近い

アルマが飛んで10分程の距離だ


「町へ、行きましょう」

「流れを知りたい」


彼女にはリスが話し相手として、居る

言葉は通じないが頷いている感じだ。



「そうね」

「動かないと始まらないわ!」


翼を広げ、飛び立つ。


それを森の中からいくつもの目が見ていた


中には、地面から出てくるものなんかもいたり……




森は静かに動いていた。

彼女の知らないあいだに


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