第10話お仕事

多少悶々としながらも明日が早いので寝る体制を整える、明日は、6時起きなので枕を6回叩くしっかり数を数えながら、そうするとなぜか起きれるお呪いらしい、母が昔何かの番組で見た家庭の知恵みたいで、幼稚園児だった頃中々起きれない俺に教えてくれてそれ以降ずっとやっているのだ、多分体に時間を意識させる目的なのだろう。もちろんアラームもセットしてる。


電気を消して深呼吸を意識して数回数えると夢の中へ。


(お兄様、待ってくださいませ。)

(お兄様、魔法を教えてくだいませ)

(お兄様に教えていただいた事を実践したら上手くできました、褒めてください。)

(◯◯は、大きくなったら、お兄様のお嫁さんになります。)

(お兄様ーーー)


ジリリリ、アラームの大きな音で目を覚ましアラームを止める。久しぶりに変な夢を見た気がする。

「俺一人っ子なんだけどなぁ」

夢の幼児は、良いところのお嬢様で人懐こく、特に兄である俺に懐いていた感じだった。

「あんまり、夢とか覚えてる事無かったんだけどなぁ、年か?」

ぶつぶつ言いながら、着替えと仕事の荷物を持って一階へリビングに荷物を置いてから洗面台でうがい、歯磨き、洗顔を済ませて着替えをして、台所へ

朝食のおにぎりと味噌汁とお漬物のいつものセットを作り、ついでに昼食用のおにぎりを作って巾着袋へそれらを持ってリビングでゆっくり朝食をいただき、ゴミを捨てて荷物を持って、行って来ます。

原付で、今日の現場までレッツゴー。


「おはようございます。」

「おはようさん、にいちゃん今日もよろしくな」

仕事場の方々に挨拶しながら、荷物をプレハブ(休憩室)の片隅に置く、ちなみに貴重品(財布)は、原付のメットケースの中に入れている。

そしたら、外にでて軽く今日の段取りを雑談混じりに確認して、朝礼とラジオ体操をした後に作業に移る。

「今日も中々ハードっすね」

「作業自体は、単調な反復作業なんですけどね」

「まぁ、人が居るからここはまだ良い現場だよ、前の現場なんて、持って行って作業、足りなくなったら自分で取りに行ってまた作業って効率の悪い事悪い事」

「うわー、地獄すっね」

「まぁ、にいちゃん達の会社は、この業界では、ホワイトな方だからそんな事無いと思うけどな」

「勝ち組っすね」

などと世間話をしながら作業に移っていく、しっかりとヘルメットをかぶって。




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