AMラジオ【■■健弘のほんの昼メシ前】

２００■年８月■■日放送回

（以下、音声の一部書き起こし）

　はい、それでは次のお便りです。

　東京都墨田区。ああ、良いですね〜墨田区。下町。今頃は夏休みシーズンですからね、観光客で賑わったりなんかしてるのかしら。それと、今ねえ、墨田区といえばなんかすごい電波塔作ってますよね。あれ墨田区でしたよね。あれ、いつできるんでしたっけね。っとすみません、脱線してしまいました。

　東京都墨田区、ラジオネーム『東京都特許許可局許可拒否』さん。挑戦的なラジオネームですねえ。いや、ラジオネームでね、読むお便りを決めたわけじゃありませんけどね。アナウンサーとしてはね、受けて立とうじゃないかとですね。ええ、ええ。どうでしたか。きちんと言えてましたよね。『東京都特許許可局許可拒否』『東京都特許許可局許可拒否』『東京都特許許可局許可拒否』さんからのお便りです。もうダメですよ、真似して送ってこないでくださいね。もう読みませんからね。これ以上は挑戦ではなく、挑発と受け取りますから。読みませんからね。

　閑話休題。

　──東京都墨田区、ラジオネーム『東京都特許許可局許可拒否』さん。私の音にまつわる記憶は、今から二十年前、私が小学生の頃に遊んでいたファミコンゲームについてです。詳しい内容どころかタイトルも忘れてしまったのですが、そのゲームの舞台となる町が妙にはっきりと記憶に残っており、今でも夢に見るほどです。そのゲームは町を探索し事件の犯人を探すといったアドベンチャーゲームだったと思います。特徴的なのがBGMで、それは音楽と呼べるものがどうかも怪しい、非常に不快なBGMなのです。ですが、子供の頃の私は何故かそのBGMが気に入っており、テレビの前にラジカセを置いて、その不快な音楽を録音していたのです（よくこうして気に入ったゲームの音楽を録音していました）。先日、そのカセットテープの存在を思い出し、実家で探してみると、私の部屋の押し入れの奥でそれを発見することが出来ました（ちなみにファミコンは私が実家を出る際にカセット共々、全て処分してしまいました）。倉庫からラジカセも引っ張り出し、テープを再生。するとラジカセのスピーカーから、懐かしい、あの不快な音楽が流れてきました。ああ、そう、これこれ、と一人手を叩きました。ちょうどその一週間後、小学校の同窓会がありました。私はあの不快な音楽をＩＣレコーダーに録音し、同窓会へ持っていくことにしました。同窓会当日、私は録音した音声を同級生達に聴かせて、何のゲームかわからないか、と聞いて回ったのですが、残念ながら誰もわかりませんでした。私は、どうしてももう一度あのゲームをプレイしたいのです。録音した音声をお送りしますので、もしよろしければラジオの力で、あのゲームが何だったのか、知っている方を探していただけないでしょうか。

　……というお便りなんですね。それでね、この方、ダビングしたカセットテープも送って下さいまして。私もね、昔は人並みにファミコン、やりましたけども。この方の言うBGM、確かにね、何だかちょっとBGMというか、うーん、確かに不快な音楽なんですけども。私は、ちょっと聞き覚えがありませんでした。ただ、しばらく音楽を聞いていますと、何となく……何となくなんですが、その、ゲームのマップというんですかね。この方の言うように、恐らくゲームの舞台となる町のですね、地図、地図というのかな、景色みたいなものが、ぼんやりと頭に浮かんできまして。ええ。だから私もね、たぶんこのゲームをやったことあるんじゃないかと思うんですよね……。

　ちょっとね、今からその音声を流しますので、もし、このゲームが何というタイトルのものなのか、ご存知の方がいらっしゃいましたら、番組までメール、またはお電話いただければと思います。私もね、ちょっと、すごい気になっちゃってますので。有識者の方はね、是非、ご連絡いただければと思います。

　さて、それではお聞き下さい。

（数秒間、音楽ともノイズともつかないような音声が流れる）

（音声は短いメロディを繰り返しているように聞こえる）

　──はい。と、いうことでね。いかがでしたでしょうか。ゲームタイトルに思い当たりがある方は、是非、番組までご連絡下さい。

　それでは、次のお便りです。

（以下略）