第9話

さあ明るくなってきた。氷は光を通すからね。さて部屋を出よう。ドアが無いので壁を破壊して出るしかない訳なんだが。行けるかな

「アイスボール」

何回か壁に攻撃すると。穴が空いて雪が部屋に入ってきた。次は絶対ドアを作ろう。部屋中氷まみれだ。

雪を手で掘って外に出る。部屋に入ってから50cm位は降ったかな。歩きにくい。

「よーし張り切っていくぞー」

何とか麓に出よう。


何日か山を下って来ると、オスの鹿っぽいやつを見つけた。魔物なのか普通の動物かは知らん。単独行動しているようだ。仕掛けて見よう。

「アイスボール」

避けられてしまった。ゾンビより強そうだ。こっちに向かって来る鹿。もう1発アイスボールを撃つ又避けられる意外と当たらない。さらにもう1発アイスボール。何と又避けられる

「アイスウォール」

とりあえず壁を作り、ナイフを取り出す。壁の横から顔を出して魔法を撃つ。

「アイスボール」

今度は当たった。

けど。角で攻撃されてしまう。咄嗟に鹿の首にナイフを刺す。鹿に蹴られた

「アイスボール」

ゼロ距離でもう1回魔法を当てる。倒した。強かった。もし後もう1発食らってたら死んでたかもしんない。

「ヒール」

回復しとこう。さてと早速この鹿食ってみよう。


そもそも俺の体が物を食えるかどうか疑問だけどね。何となく空中に漂うマナ的な感じの何かを摂取してる気がするんだよ。空気が美味しい場所とか不味いとかあるし。上手く言えないけど人間だって油と糖を美味しく感じるじゃん。それと一緒。

何となく食える気がするんだよこれ。ちゃんと焼いて食ってみよう。寄生虫とか怖いし。

という訳で雪の上にアイスウォールで氷の床と四方の壁を作る屋根は付けない。風よけと煙の排気の為だ。その辺に生えてる木の枝を重ねて焚き火出来る様にする。後はさてどうやって火付けよう。

・・・

・・・

ああそうだ鹿の毛を使おう。木の枝を使って、もみすり式で摩擦で火起こしして、鹿の毛に火を移す。そして火を育てて、大きな火にしてゆけばいい。

地球でヒキニートしてた頃と違い力があるから行ける多分。

悪戦苦闘してようやく。

「よっしゃ上手くいったぜ」

ついに火起こしに成功した。ナイフでブロック肉にした鹿肉を豪快に焚き火で直火焼きにする。表面が炭化するがやむなし。頑張ったんだよ俺は。

味は、

美味い。。。。。。。



筈もなく、くそう、せめて塩があれば。お肉焼いただけじゃ物足りない。味付けが欲しい。お醤油様、胡椒様があれば最高だった筈だ。くそおお。それでも久しぶりの食事で若干満足した気がする。余った鹿はアイテム欄にしまっておく。




1000年後。



嘘10日後村が見えてきた。主に昼移動して山を降り、アイスウォール製の部屋を作り、夜ゾンビ狩りしゾンビが凍る真夜中は休む。と言う感じでここまで来た。大変だった 。

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