『異世界を救うはずの転生勇者は2行で死にました…!?〜』 蔑まれたこの日常は偽物であるっ!!

TATAさんだっよ

第1話 他人の生活は最高?

「ぐあ゙ァァァッ!!?」

異世界転生した勇者は死んだ。

よくある展開。

勇者の偽物が現れても、姿、能力はコピーしても経験や実力差、仲間の絆に見破られて負ける。

そういう展開が多いと思うのは俺だけだろうか?

俺は、シェイプシフター。敵の姿や能力を真似て、物語の途中に現れ、勇者一行を惑わすも、呆気なく、経験の差だの絆などにやられてきたモンスターだ。俺の仲間のほとんどがそういったご都合に殺された。

しかし…俺は違う。緻密に練った作戦やトラップにより、仲間を一人一人バラバラにし、勇者との一騎打ち持ち込んだ。剣士は落とし穴によりダンジョンの地下に、魔法使いは魔力を吸うモンスター達によって気絶し、先にヒーラーとともにダンジョンを後にしている。残った勇者は剣士を探すつもりのようだが…俺はこの時を見逃さなかった。

勇者に真正面からは勝ち目がない。なぜならヤツにはチート武器、聖剣ルフィナプロヴィデンスとかいう神から授かっただのなんだのと言った勇者なのだから。強さもデタラメ級だ。

そんなチート勇者を倒した方法。

後ろから爆殺した。

回復の薬を使わせないためにも即死は必須だった。それに奴の聖剣は自動治癒、常時回復。衝撃バリア、クッション。等など主人を守る工夫がかなりいや、ふざけた量あった。

どうしてここまで知ってるかって?

勇者が有名人だからさ。

と、まぁここまで長々と言ったが要するにだ。

俺は勇者を殺し、勇者の姿に変身した。

シェイプシフターの変身は少し変わっている。

変身したらその後、そいつとして生きていかないとならない。シェイプシフターの固有魔法。は同じ姿で同じスキルを手に入れる代償に命を懸ける魔法に属するものだ。

さて…ここまで説明を見てくれてご苦労。

「やった…、やったぞ…」

結果から言うと俺は本物の勇者を殺し、偽物の勇者なれたのだ。

「これで、俺は一生勇者として生きていくしかないのか…。嫌だな…まぁいいとりあえず、ダンジョンから出てみよう」

地面に落ちた聖剣を拾い数歩歩くが違和感を感じる。

「…進まない…?」

俺は聖剣を拾い上げ…拾い…拾い…拾い上げれない!?バカな!?

勇者の聖剣を拾い上げようとするも聖剣はびくとも動かない。

「はぁ…はぁ…まさか…俺は…偽物だから…勇者の聖剣は持てないのか…?え…じゃあ勇者が手に入れた神授スキルorアイテムは…?」

俺は急いでステータスを確認する。

勇者。スキル…誰にも抜けない伝説の聖剣。ルフィナプロヴィデンスを抜くことができる…。

「じゃ…じゃあ…この勇者は…チート能力というよりチート武器で今の今まで無双してて…って…クソが!!ハズレじゃねーか!!偽物だから聖剣は反応しないなら無能力と変わんねぇ!!少しの剣術と基礎魔法しかねぇーじゃねぇーか!!俺の一生返せよ!!」

本物勇者の死体を蹴り続ける。

「クッソ…俺は…俺は他のモンスターより知性が高いから、ここまで勇者を倒す作戦をねったんだぞ!お前は!神の送る人間。神創人と呼ばれる種族だろ!?異世界から来たとか言われる!神のスキルや神業を披露できる!お前がこんなゴミみたいな武器とスキルなら別の神創人を襲えばよかったよ!!」

勇者は返事をしない…ただの屍のようだ。

「クソ…クソッ!嗚呼…最悪だ最悪だ!せっかく…せっかく勇者になれたのに…」

待てよ…勇者になれたんだ…ある程度の人望や神の加護があってもおかしくないだろう…。

「よし、決めた」

俺は勇者として、ハーレムを作り、のんびり暮らす。これが次の俺の目標だった。


「うっ…眩しい…」

階段を登ると、お話でしか聞いたことが無かった太陽と言うやつを目視した。不思議だ、あそこまで小さく見える炎の玉が何故世界をここまで照らせるのか…。

にしても眩しい…そして…鮮やか過ぎる…。

俺のいた世界がどのくらいちっぽけだったのかを実感する。神創人の言葉では井の中の蛙というらしい。

「嗚呼…美しい」

木々の揺らめく音や鳥の囀り…全てが聞こえ、見え、触れる。

涙を、流した。自分でも驚いた。自然の豊かさやモンスターとしての愚かさに。

「こんな景色…何故外に出ようと考えなかったんだ…」

暫く辺りを見渡していると、馬の嘶きと共に何か大きなものが見えた。馬車だ。

馬車の後を急いで追いかけ、ある場所で馬車は止まった。

街だ。

見慣れない街並みに心が弾む。ダンジョンの技術やたまに来る探窟家の装備である程度の文明は予想していたが、改めて感動できた。

「あ!勇者様だ!」

一人の子供が声を上げると、街の皆々がこちらを向いて笑顔で呼ぶ。

「勇者様、よく戻りましたね」

「勇者様!実は依頼が…」

「勇者様遊ぼう!」

…なんだか腹が立ってきた…。奴は道具頼りなのにここまで好かれているなんて。まぁ本で読んだことはあるが、神創人。

神が創ったとされる人々は特異なスキルや武器をもって突如この世に現れる。そして、その圧倒的な才能や異能に感化され、多くの人を救う。そんな種族はかなり信仰され、多くの人が加護を得ようと近寄る。勇者や神創人というブランドでここまで人が集まるのかと不敵な笑みを浮かべる。

「皆様、ごきげんよう、すまないが少し急いでるんだ。また今度一人一人の願いを聞こう」

「キャー!華麗だわ」

「さすが勇者」

「また会いましょう!勇者様!」

少し気分が良い。黄色い声援に包まれ、誰もが崇める勇者は偽物。背徳感とでも言うのだろうか?誰一人として俺を気づける者はいない。

「…さて何処に向かおうか…」

街を暫く歩き続けていると、一風変わった路地を見つける。

「…?なんだここ…怪しいな…魔力の臭いか?魔獣か?何か臭うな…」

ゆっくりと奥へ奥へと進む。

「かなりの臭いだ。普通の人間なら瘴気に当てられて倒れてるな…ん?」

臭いの元を辿り、曲がり角を進むとボロボロでかなり古びた商店?というより路上販売のような屋根とシートだけの雑な作りをした店を見つけた。

「おや…珍しい客だ」

不意に後ろから声をかけられる。

「誰だ…!」

「…おらぁ、あんたに名乗るものでもねぇよ、ただの奴隷商人だ」

「奴隷?」

「おっとっと…落ち着けよ勇者様。あんたのような正義感が強い人間は好きだがこっちの商売を潰すなら別だ」

この商人はどうやら本当に奴隷を売っているらしい。店の奥には何人かの亜人が売られている様だ。

「見ていくかい?どれも役に立たんが」

「…?お前、商人か?だとしたら下手くそにもほどがあるだろう?売るのにバカ正直な奴は得しないぞ?」

すると商人は呆れた顔で持っていた煙管を置き

深い煙と共に大きなため息をつく。

「あんた…本当に勇者かい?俺は腐ってもビジネスだ。客にサービスでもなく嘘をつくのはただの詐欺師だ。そして俺は商人だぜ?」

店の奥には古びた武器が並んでいる。どれも手入れがされているが、今にも壊れそうなほどボロボロだ。

「…あの武器はなんだ?」

「ありゃ駄目だ。非売品だ。前の持ち主が無茶するからあんな中古の値札すらつけれないものになっている。聖剣使いのあんたに汚いだけのなまくらを売りつけると俺の店のネイムバリューが下がる」

「お前、やっぱ商売向いてないよ…」

「だろうな、少なくともあんたのような聖剣の勇者に合ってない、ニーズと客層が違う」

奴隷商人かネイムバリューやニーズやらこいつはどうやら売れないのを覚悟で店を回している様だ。

「じゃあ…奴隷を売ってくれ」

そう言うと商人はニタニタと不敵な笑みを浮かべ、こちらの顔を覗き込んでくる。

「あんた、勇者らしくないな、まさか全員買うとでも言うまい」

「嗚呼…言わない。一人でいい」

「商人らしくないことをもう一つ、あんた何に使う気だ?」

本当にこいつは商人なんておこがましい。商売どころか本当に売る気はあるのだろうか。

「俺のハーレムに加える。ただそれだけだ」

すると商人は一瞬時が止まったように動かなくなると高笑いをし始めた。

「ぐふっぐはははっ…お前、さては勇者じゃないな、面白い。どうしてそのナリを貫いているのかは知らんが、気に入った。この店の特上品を用意してくる、少し待ってろ。高く付くから覚悟しとけよ!!」

「へっ!割引の一つでもつけやがれ」

奴は、人間だろうか?俺と同じシェイプシフターか…それとも…。とにかく、ただの商人なんかじゃない。人間か…それとも人の皮を被った…モンスター…?

「おい、こいつだ」

「…なんだ…こいつ」

「亜人…それもレアな…キメラの亜人。人工精霊とでも言うのか…まぁ色々と訳ありだ。高く見積もってやる。買え」

「いや…見た目もそうだが…体型…その子は齢12で売られたのか?」

見た目は幼い童女。たが、たれた耳。ヤギのような角と…十字架のような目。見るからに亜人だ。

「…おい、おっさん。こいつは何だ?」

「お前のこれからの主になる勇者っぽい奴だ」

少女は目を光らせ、俺の装備を見つめる。

「ねぇ!おっさん!この人!人間じゃないよ!?」

「ッ!?」 

「んなの知ってるよ、それより支度でもしてな。すまないね、元気のある奴隷なんだ」

この亜人の様子から商人の奴隷達への扱いが容易に伺える。

「商人、名前は…?」

「俺かい?俺はレトルト・ホワイティ。ただの商人さ。そうそう…この煙と臭い。これは…魔の瘴気を使ったお香の臭いだ。このお香で一般人どころか警備やパーティーにも見つからねぇ。殆どの人間が近寄れなくなるんだ。だからお前が来た時点で俺も年貢の納め時かと思ってヒヤヒヤしたぜ」

「そうか、レトルト。お前、パーティーに入らないか?」

「俺を?パーティーに?辞めとけ辞めとけ、負債をわざわざ背負ってるようなもんだ。自らデバフつけるやつが居るかっつぅの」

「お前は俺を警戒してない。俺は訳あって世間を知らない田舎者。この街のことや国。文明などを教えてほしい。サポートしてほしいんだ。俺と共に来てくれないか?」

「そりゃぁ警戒する意味がない。そしてだ。心躍る話だが俺は見ての通り、冒険より身寄りない者たちと共に過ごすのが性に合っている。俺は冒険は辞めたんだ。引退した人を入れた所で所詮、過去の栄光。以上の理由で俺はパーティーには入らない。…。だが…」

「だが…?」

「と、その前にお勘定を」

俺は死んだ勇者から剥ぎ取った釣り銭を使ったが、この商人、話上手かつ、案外商売上手なのかもしれない、かなりの高値を取られた。

第一、俺は身の回りの世話係が欲しかったんだが…あの子で本当に良かったのだろうか?どう見てもお世話するというよりお世話される方な気が…。

「だが、当ては教えてやる。そいつはかなりの物知りだからな。でも…」

だが…でも…こいつはよく話を引き伸ばす。

「主〜!これから忠実な従僕になると誓う者だ!よろしくだ!」

「なぁ、やっぱり交換ってできないか?俺はできれば成人してる奴が…」

「そいつは成人済みだ。それでは幸運を、祈る。貴方に溢ればかりの祝福を」

暫く歩いて…。

「…お前、名前は?」

「…。あっ私?私ですか?私に名はありませんよ〜。私は貴方の奴隷なのですから…なんでもできますよ!!ご奉仕とか!私、成人してますけどまだ処じ…」

口を押さえられ、モゴモゴと吐こうとしていた言葉を防がれる。

「待て待て!周りを見ろ、人通りだろうが!?今の見たか?通り過ぎた子連れの女、白い目で見てたぞ!?」

いくら勇者とは言え、先ほどの会話内容やこの子の見たから流石に聞き逃すのは難しそうだ。

「あははっ!」

確実に怪しまれている…。さっきまで明るかった人たちは一体何処へ…。

「にしても勇者?様…凄い瘴気ですね、あの場にいすぎたんじゃないですか?」

瘴気?ハッ…そういうことか…瘴気のせいで勇者の輝きは悪臭へとジョブチェンジ。突如、悪臭を放つようになった勇者が幼気な少女を連れてる…。どう見ても不自然だ。

俺は慌てて少女を抱きかかえ、暗い、ジメジメした路地へと消えていった。あ、別に怪しいことをするわけではない。

「とりあえず、いくら勇者とは言えこのなりで歩くのは怪しまれる…それに…お前名前が無いなら、あの商人からなんて呼ばれていたんだ?」

「人工亜人。ワーキメラって呼ばれてましたよ?」

「ワーキメラ…。ワーメラとかは?」

「わはぁ!!ワーメラ!素敵な名前をありがとう主。ところで主様。主様の名前は…?」

「名はないよ、てか様をつけるのかつけないのか…」

「気分です。主って呼びたいときと主様って呼びたい時があるんです。主はどの呼び方が良いですかね?」

「別にどうでもいい」

「そ…ですか…。って!?主も名無しなんですか!?」

「ま、お前が言ったように。俺は勇者ではない。どちらかと言うとモンスターだ。」

「…んじゃま!ワーメラが決めてもよろしいでしょうか?」

「嗚呼…別に構わないが…」

「うーん…偽勇者とかどうです?」

「せっかく考えてくれたのはありがたいのだが…その名はストレート過ぎる…泥棒が自ら泥棒って名乗るみたいな…」

「うーん…中々良いのが無いですねぇ…」 

「なぁ、もう良いだろう?早く目的地に向かおう。日が暮れてきた」

そう、俺たちが今使っているのは何の変哲もないとある宿。その宿の人に秘密の言葉「鷺が死んだ」と言うと。これまた、数々の伝説を残した現代に残る怪人が現れるそうだ。

商人と怪人はとても仲が良く商人の名を出したら手厚く歓迎されるらしい。


古びた内装。外のランプは二つあるようだが、一つは壊れているのか光が灯されていない。2階まで続くかなりの旅館の様だ。

「着いた…。とりあえずワーメラ、お前は俺の子供という設定で…」

「子供?子供ですと不自然では?怪しまれると思いますが…」

「今のままが一番危ういんだよ」

「でしたら…」

体の形が代わり小さな子ヤギに似た動物へと変貌する。

「うわっ…お前そんな能力を…まぁ、これならペットとして…って!?さいっしょからやれよ!おかげでこっちは人の目ばっか気にしたっていうのに!!」

「メェ~」

「あくまでしら切るつもりか…まぁいい」

俺はゆっくりと扉を開けた。

「…」

目つきの悪いオーナーらしき人がこちらを、右目でギョロッと見つめるも再び目線を手元に戻す。どうやら壊れた時計の修理をしているようだ。

「…あの」

「…クカカッ…クカカッカカッ…どうしました勇者様。こんな夜中に…夜這いですかい?」

「いや…そんなわけないだろう」

「じゃあどんな訳だい?まさか宿にでも寝泊まりする気じゃないだろうね?」

「寝泊まりさせてくれない宿ってなんだよ」

「・・・。それもそうか…いやはや勇者がこんな夜更けにわざわざこんなボロっちい店に来る理由が見当たらなくてね。そのヘンテコな動物はなんだい?羊か?」

「ヤギ…だと思う。いや理由っていうか…ちょっと伝えたいことが…」

オーナーはようやく作業を止め、目線をこちらに合わせてくれた。目つきの悪い、クマができてて…体形や顔立ちは整ってて…、なんだこのスタイルの良さ、ここはもしかして宿という名のご奉仕屋か?


「鷺が死んだ」


この一言を言った瞬間、オーナーの持っていたドライバーが首を横切る。

「!?ッ!!何しやが…」

「…」淡々と飾っていたビンテージ物のワインを割り、近づいてくる。

「強化魔法。熟練の品エバーマスター

割れたワインが黒く紅いモヤに包まれる。

「いっ!?」

咄嗟に腕で防御態勢を取る。

腕が熱い…まさか…咄嗟に手をどかす。

「あらら~勇者様とあろう方が防御魔法も持ってないのかい?それに…鎧がやわだな、そんなので私の攻撃を…防ぐ気だったのかな?」

割れたワインに反射する自分を見つめる。

「痛ッ…ふ…ふざけやがって…俺はレトルトのつてで!」

「ッ…そうか…奴の知り合いか…なら…」

マズイマズイ!殺される!魔法魔法!

「バリアー!」

ガラスが砕けるような音と共にバリアが砕け散り、割れたワインに、刃が喉にかかる。

「主を傷つけるな゙ッ!!」

その長い足がオーナーに命中し、オーナーが少し後ろに、よろめく。

「ワーメラ?」

ワーメラの姿は幼女でも羊でもヤギでもない、成人した可憐で美しい女性へと姿が変わっていた。三頭身ほどだった幼女が瞬きをするまもなく八頭身の美女に!?

ワーメラは今までの子供らしい無垢な表情とは懸け離れ、憎悪や怒りに満ち満ちた顔へと変わっている。

「…亜人か…、仲間に恵まれたな」

オーナーは落ち着いたトーンでホコリを叩き落とす。

「お前なんか…」

ワーメラの口が開き、金色の眩い光が歯の隙間隙間から漏れ出す。

「…滅びへの叫びクラスターエコーか…宿を破壊する気か?」汗一つかかない余裕の表情が少し曇った後。何か迷ったようにウォッカを開け、ワーメラの口にかける。

「ぐがっ…」

「ほら、飲めよ高いんだぞ?お前のような獣に飲ませるのに躊躇したんだ最後まで飲めよ」

ウォッカの持ち手を変え、ワーメラの口へどんどん注ぎ込む。

「な!辞めろぉぉ!」慌てて立ち上がり、オーナーに殴りかかる。

「お前…クソ野郎レトルトの仲立人だろ?こうなって当然だ…それに…」

オーナーの手に再び黒く紅いモヤがかかる。

「ゥ゙うぅ゙ぅ゙ゥ゙ぁぁっ…!!!」声にもならない激痛が体を襲う。腹を殴られた。腹部の鎧はクラッカーのように簡単に粉々に砕かれる。

「あ゙る゙じッ゙!!ぁ゙ぁ…」

喉がカラカラの焼けたような声で俺を呼ぶ。

「クカカッ…これじゃあ自前の、滅びの叫びクラスターエコーを使えないだろう?寝てる人も居るんだ、亜人だろうが獣だろうが静かに…シーッだよ?」唇に人差し指を持ってきて息を静かに吐く。

「…ッお前は…なんだ!?ただのオーナーじゃないだろッ!?」

「嗚呼…のオーナーではない。それでは、私からも問おう。君は。誰だい?勇者じゃないだろう」


第1話 他人の人生は最高?



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