第2話 かまってられない
こども達の部活の送迎をしていた頃、どうしてもパーキングエリアに寄りたかった。
ただ、毎日、眠かったのかもしれない。
「ごめん、少しだけ休ませて。
このままだったら居眠り運転で事故る」
運転中に私がそう言うと、こども達は決まって嫌そうな顔をした。
しかし、かまってられない。
眠さと戦うことに必死で、どれくらいバックミラーやサイドミラーで確認していないだろう。
左手で足や肩を揉んでも、上下の瞼がくっついたままにならないようにするのでやっとだ。
左の方向指示器を出して、パーキングの駐車場へ文字通り滑り込む。
沖縄のパーキングは空いている。
観光客が増える夏でも、停められる場所はそこかしこにある。
日陰があれば日陰に、入り口付近やトイレの近くは避けて車を停める。
夏ならエンジンを切らずに、夏以外は窓を少し開けてエンジンを切る。
シートを倒して、タオルを目に乗せる。
「お金ちょうだい。なんか買ってくる」
すぐにそう言うのは次男だ。
お財布から千円札を取り出して渡す。
次男はいつも、これでもかと言う程、強くドアを閉める。
でも、その音でさえ、遠くに聞こえる。
もう、眠りが訪れている。
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