第12話

「それじゃあみなさん。校庭にある植物を幾つでもいいので観察してきてください。危険な場所へは行かないように!」



「遼太郎くん。行こ!」

「うん。」


…まだ眠そう。


「あ、チューリップ!」

「これにしよっか。」

「うん!」


赤、オレンジ、ピンク…。

可愛いなぁ…。


「遼太郎くんはどのチューリップ書くの?」

「僕は赤。」

「そっかぁ。僕はどれにしようかなぁ。…あ!黄色のチューリップだ!」

「ほんとだ。1つだけある。」

「僕はあれにする!」

「うん。」



「できたー!」

「僕もできた。」

「わぁ!遼太郎くん上手!すごく上手!」

「ありがとう。僕、絵を書くの好きで、幼稚園の時から習ってるんだ。」

「へえー!すごいね!」

「そう?」

「うん!すごいよ!」

「ありがと。優心くん。」

「ううん!それじゃあ戻ろっか!」

「うん。」



遼太郎くんは絵が上手なんだなぁ。

すごいなぁ。

静かな感じだけど僕は全然嫌じゃないし。これでお友達になれたよね…!

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