第57話

「…梨子先生?大丈夫?」



「あ、はい。」



「驚くわよね。こんな話しを突然されたら。」



園長は自分のお茶をすすり一息置く。



「簡潔に言うわね。梨子先生、旬君のお父様はあなたを手に入れたいと思ってるわ。」




待って、待って


既婚者だよね?


どういう意味で?


いや、待って待って。私彼氏いるし。







「…。ごめんなさい、頭がついてかなくて、フリーズ中です。」



「そうよね…。旬君のお父様の噂、他の先生から聞いたことなかった?」



「あ、そう言えば…」




美咲先生に…



「美咲先生に、旬君パパには気をつけてって…」




園長は自分の持っていた湯呑を置いた。


「そう…。じゃぁ、美咲先生も気がついてるのか、その情報を前の園で聞いたのかもしれないわね…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る