第48話

「で、さっき言ってたあれ、何のこと?どうしてあんな事言ったんだろうとか言ってなかった?」




絢斗は、仕事が一段落ついたのかノートパソコンの電源を切り、ベッドに座ってきた。




「あ…あぁ、あれね…」




でも、これって絢斗に言うべきなのかな。


ただでさえ、土日も家で仕事したりするくらい忙しい人に、こんな事言って心配させるのは…なんか違うよね…。





「あ…あれは、園児よ園児!なんだな最近、鬼先生とか、うんこ先生とか言ってくる子がいたからね。」



「あー。ちょうど 年中の頃は、そんな時期だよな。特に男はな。」



絢斗は笑って話す。



「まぁ、それだけ梨子に心開いてきたってことだろ!良かったじゃん!さて、じゃ、梨子が俺特製朝ごはんを食べたら、少し遊びに行きますか!」




絢斗はベッドから立ち上がり、私の食事を温め直しに行ってくれた。




優しい優しい絢斗の負担にはなりたくない。



大丈夫。旬君ママも冗談で言っただけかもしれないし…


どちらにせよ、私の仕事の事なんだから、私が対処しなきゃね。






でも、この「頼らない」という選択肢をしたことにより、歯車が狂い始める…




もしあの時…


私が絢斗にこの事を相談していたら


また違った結果が待っていたのだろうか。



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