第18話

「宮川さんって、本当暇だよね」



「え?なんでですか?」



「だって、毎日サークルに顔出すじゃん」



「…早瀬さんもでしょ?」



「俺は真面目だからです。」




そう言いながら、かけてもないエアーメガネを手でクイッと直すフリをする絢斗さん。



ふたりで顔を見合わせて笑う私達。



「それに、その早瀬さんが居ないと寂しくなっちゃうだろ?宮川さんは」



「……ッ」




図星をつかれて顔を逸らして黙る私をみて




「あー。都合悪くなると黙るの得意だなー。宮川さんは」



そんなふうに言いながら私の頭をクシャクシャっと撫でる。




どんどん二人の中は深まっていった。

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