第14話

私が無言だったので、更に追い打ちをかけるように、絢斗は話しかける。



「おーい。無反応かよ?都合悪くなると黙る癖は健在だな。」











しかし一向に喋らない私。

私の反応がおかしい事を察した絢斗は

手すりに手を付いてコチラのベランダの様子を覗こうとする。




「ご…ごめん。なんか冷えたから、部屋入る!」





私は逃げるように部屋に入った。











ブーブーブー





タイミングよく机に置いといたスマホが震えた。





恐る恐る見るとLINE通知が…





メールを開くと


M.Hと書かれた名前のアイコンのところに未読1がついている。


その名前を見て更に動悸が激しくなる。


未読メッセージを開ける…。




『明日、そっちに夜行けることになった。楽しもうね。梨子ちゃん』





私はその文面を見てトイレに駆け込み嘔吐する。


朝から何も食べてなかった私は胃液しか出なかった。




「なんで…?土日は来ないはずでしょ?」




自分の震える身体を自身の手で抱きしめた。

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