第12話

友梨佳さんはあれから直ぐ帰ったみたいで、タバコをベランダで吸っていた所に、独り言を呟いてベランダに出てきた私に遭遇したらしい。


そして、そのついでに

ベランダで元カレ元カノと友梨佳さんに公言しない事を念押しされる私。





「…絢斗、いつから友梨佳さんと?」



一通り絢斗が話し終わった後、私から問いかけた。





「…なんでアンタにそんな事言わなくちゃなんないわけ?」



「いや…ただの世間話だよ。」



「…1年前からだよ。もう当分は彼女なんか要らなかったんだけどさ、友梨佳のあの飾らないカワイイ性格にやられたってやつ。」



絢斗は彼女を思い出しながら話している為か、優しい声色だった。






「ふーん。そうなんだ。良かったじゃん。」



「…。」




ふと隣から独特なタバコの匂いがした。



「…絢斗、タバコ吸うんだね。」



「は?…あぁ、やりがいあるけど、ストレスも溜まる仕事だから、気がつけば吸ってましたよ…」




私の質問になんか興味無いみたいで、付き合い程度に話す絢斗。




隔て板を越しに隣に立って話す私達。



これが私達の関係。

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