概要
耳を塞いだその瞬間、世界は黙し始めた
名前を呼ばれた。
でも、それは俺の“名前”じゃなかった。
なのに、誰もそれを間違いだと言わなかった。
目は、声は、全部こっちを向いていて、
だけど、俺の中身を見ているものはひとつもなかった。
あの日、俺の“耳”は千切れた。
そしてこの世界の“耳”は、俺を捨てた。
でも、それは俺の“名前”じゃなかった。
なのに、誰もそれを間違いだと言わなかった。
目は、声は、全部こっちを向いていて、
だけど、俺の中身を見ているものはひとつもなかった。
あの日、俺の“耳”は千切れた。
そしてこの世界の“耳”は、俺を捨てた。
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