第35話 英雄はロリコン?
俺はルミナスさんとナルミ―さんと一緒にお茶を飲んで寛いでいた。
最近の俺達は、かなり退廃的な生活を送っている気がする。
今のルミナスさんはベージュのキャミソールというよりはスリップもしくはシミーズみたいな物を着ていて、その下は同じくベージュの透けた下着を着ている。
若い未亡人の色気満載状態で足を組んで座っている。
それに対してナルミ―さんは後ろが紐に近い黒いTバックに同じく黒の水着のビキニの上に近いようなブラをしている……それだけだ。
この場面だけは切り取ればまるで熟女物のエロゲーみたいに感じるかも知れない。
「ハデルくん、私と良い事しない?」
「いや、ハデルはあたいの方が良いよな?」
さっき迄、散々していたのに……もうこれだ。
三人も良いけど、もっと濃厚に愛を感じたい俺は出来るだけ一対一の逢瀬を行うように今はしている。
色欲のスキルがあるからこそ問題は無いが、二人にとって愛の営みは『食事』も兼ねているから、凄く激しい。
特に口を使って咥えるような行為や、舌を絡め涎を飲むようなキスになると激しさが一段と増して......なかなか離さなくなる。
エロくて良いのだが、流石に2時間も続き何回果ててもやめてくれないのは、嬉しいけど、かなり精力を持っていかれている気がする。
「さっき迄、ナルミ―さんと頑張っていたんだから、今度はルミナスさんの番だよ!」
「そうよ!」
「まったく、ハデルは本当に平等な扱いなんだな? まぁ揉めなくて良いけどさぁ」
それでも懲りずに受け入れすぐにヤル気になるのは、まぁ新婚だから仕方ないよな。
ぐちゃぐちゃグチャ。
そんな会話をしていると壺のある部屋からそんな咀嚼音が聞こえてきた。
「泥棒かしら?」
「泥棒かどうかは知らねーけど! 何者かがこの家に入って来たのは間違いねーな」
ルミナスさんは不安そうに、逆にナルミ―さんは傍に置いてあった剣を持って警戒している。
『俺が見てきますよ』
静かにそう伝え、俺は1人壺のある部屋に向かった。
◆◆◆
暗い部屋に人影が見える。
背が高く、スラっとして背の高い男性の影に見える。
そんな存在が壺に人型の物を放り込んでいる。
『くははははっ贄だ! 魔族に人族なかなかだ!』
冥界神様の満足そうな声が聞こえてくる。
敵じゃないな……
俺は手を伸ばし、魔力ランプの明かりをつけた。
「うん、主では無いか? 約束通り贄を持ってきたぞ!」
『こ奴、なかなか使えるぞ、もう贄を10名ほど頂いておる』
「え~と誰?」
金髪の碧眼のイケメンなんて俺は知らない。
「主殿、何を言うのですか? バニスですよ! バニス!」
「バニスはもっと青白くて、なんかひょろっとした感じじゃ無かった?」
「あれはまだ、復活したばかりだったからですよ! あれから魔族を狩って、盗賊を狩っていたら徐々に体調が良くなりいまじゃピンピンしています」
「へぇ~」
「はい、今なら絶世期に近い力が振るえます」
しかし、凄いイケメンだ羨ましいな。
「ハデルくん大丈夫!」
「ハデル大丈夫か!」
俺を心配して二人がやってきた。
「大丈夫! 実はさっき冥界王の短剣で刺して甦らしたのをすっかり忘れていたんだ。 冥界神様の贄の調達を頼んだら、どっかに行っちゃっていたんだけど、どうやら成功していたみたいでこうして戻ってきてくれたみたいだ」
「へぇ~なかなかハンサムね」
「おっ、なかなか美形じゃないか?」
バニスは男の俺から見てもなかなかの美青年だ。
ちょっと、いやかなり羨ましい。
ルミナスさんやナルミ―さんが言うのも頷ける。
だけど、なんとなくモヤモヤしてきた。
「ふん! おばさんに褒められても、別に嬉しくもなんともないね!」
バニスがそんな事を言いだした。
「「おばさん!?」」
「そうですよ! 女が可愛らしいのは14歳まで! それを越えたら価値など無く、醜悪な生き物になっていく……そう思いませんか?主よ!」
ルミナスさんとナルミーさんが無言でこちらを睨んでくる。
「そんな事ないよ! 女性の本当の良さは……」
確かにこの世界では若い子の方が好まれるけど……
それでも成人年齢は15歳だ。
うん、完璧に此奴ロリコンだ。
「こればかりは主でも譲れませんな! いいですか?女が美しく可愛いのは……精々10代まで20代になった女には全く、価値など無いし認めません」
「ほぉう! いい度胸だな、貴様ぁぁぁぁあーー殺す!」
「バニス、少し黙ろうか? 二人に謝って……」
「ですが……」
「良いから謝って!」
「すみませんでした……ですが、私は嘘はいっていませんよ!」
本当に此奴真正のロリコンだ。
「ハデルくん、私この人好きになれないなぁ」
「ハデル、あたいも此奴嫌いだ!」
「別に嫌いで構いませんよ! おばさんに嫌われても痛くもかゆくもないないですからね」
二人と一人でにらみ合っている。
ハァ~先が思いやられるな。
そう思う反面、少しだけほっとした気分に俺はなった。
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