永合世々(æ-AI-SēSē)

加賀倉 創作【FÅ¢(¡<i)TΛ§】

🪆∞∞∞∞🪆

 ——我々には、我々の奥底にの、途方もなく宏漠こうばくなるも寂寞せきばくとした何かを抱えている気がしてならない。



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 「キーワードの厳選って難しいなあ。えーっとじゃぁあ、今度は『黒髪ウルフカット・一重・色白・細マッチョ・薄手のワイシャツ・第一第二ボタンは外したイケメン』で!」

 十数秒間のポン◯リング的渦巻の後で、一枚のAIが生成された。

「ジャンッ! ってちょっとぉ……『色白』って指定したのに!! どうしてやり手の営業マンみたいに浅黒い肌なの!?」生成主は嘆いた。

「ケチって、課金しないからでしょ?」隣の傍観者が突っ込んだ。

「やっぱりぃ? でも有料版高いもーん……」


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 世界に大異変あらわる。

 突如、人々の体が、建物が、山々が、全てが、幻覚的サイケデリックなウニョウニョグルグルグッチャグチャになった。

 とはいっても、人間含め生物たちの生命維持機能は、損なわれていない。

 それに、観測者の視覚や脳の認知機能に問題が生じたわけでもない。

 真っ直ぐ前へ歩こうとしてもなぜだか右斜め後ろに進んでしまったり、真右に曲がろうとしても、左へ——左は左でもそれは真左ではなく微妙に前のめりである——というふうに、誰も彼も思うように動けず、明後日の方向へと誘引されてしまう。

 つまりは、微視的ミクロにではなく、巨視的マクロに、因果律の世界まるごと一変してしまったのだ。


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 どこか高次の外側世界にて。

「チョッ、マジい? エイアイセイセイおかしいんだけど! あ、期限切れエクスパイアードね……」

 サイケな動的存在が嘆いた。

 ・・・・次元の・・・法文・・が次のように告げる.

 〔お客様のアカウントのプレミアムプラン無料おためし期間は本をもって終了しました。よって、AI生成アプリケーションは三次元仕様から四次元仕様に変更、第四寸法構成成分ベクトルを追加します。引き続きプレミアムプランのご利用をご希望される場合、額8の料金が発生……〕



 ⭐︎◻︎▷-・宇宙は、高次の存在が低次の世界を娯楽的且つ傀儡的にAI生成連ねる入れ子・-◁◻︎⭐︎

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