第7話 「ご都合主義」が起こる理由

ざっくりとしたストーリーラインを組むことは出来た。

ある程度各プロットの内容も見えてきた。


よし、いける──そう思っていた。




なのに。


ここにきて、また動けなくなった。


 


理由はシンプルだ。

プロット同士が、繋がらない。


 


いや、「シーンのアイデア」はあるんだ。


読者に読んでもらえそうな展開、

読んでてニヤつきたくなるようなセリフ回し、

甘々な瞬間、ざまぁの爽快感、感情が動くポイント。


そういう「点」はある。


でもそれが、「線」にならない。


 


どういうことかというと──


たとえば、こういう疑問が湧いてくる。


 


「どうして、ほぼ生き倒れのヒロインを、

 わざわざ辺境のハイスぺ騎士団長が救い上げるの?」


 


いや、こっちは“そういう展開にしたい”んだよ。


美しい男女の出会い、格差のあるロマンスの始まり。

でもそれを“やりたいからやる”だけだと、キャラの行動が不自然になる。

騎士団長が急に人間味が無くなってしまうんだ。


 


他の例。


「なんで今まで魔族が出てこなかったのに、

 急に地元の国が襲われるの?」


都合がいい。

いや、ご都合すぎる。

ざまあ展開のために襲われないといけないんだけど、何故?このタイミングで?という疑問のほうが出てきてしまう。


 


つまり──


「展開という都合にキャラの行動が引っ張られて、不自然なことが多発していく」という状態になってしまった。


これは、ものすごくストレスがたまる。

そこに後付けの理由をつければつけるほどこんがらがっていく。

 


思えば、「こんな展開は燃えるな」とか、

「こういうシチュエーション見せたいな」とか、

そういう印象的な場面を考えるのって、けっこう簡単だ。


Twitterとかでも、5秒でバズりそうなプロット案とか、

一文で惹きのあるセリフとか、そういうのはゴロゴロ流れてくる。


でも、それらを“物語として組み上げていく”って作業は、

まったくの別物だと痛感した。



主人公の気持ちをちゃんと踏みながら、

「どうしてその選択をするのか?」を説得力持たせながら、

なおかつ読者を飽きさせずに物語を進める。


それが、まあ難しい。


めちゃくちゃ難しい。


正直、今世の中にある作品でもこういう「?」と思える展開のある作品は思いつくものが皆さんあるだろう。


自分で作り始めて改めて思う。


「物語の不自然さを乗り越えるのは相当難しい」


これからは、簡単にTVや漫画を見て「ねーよwww」というのは控えよう……

 

……。


ここにきて、途中まで書いていた詳細プロットが完全に煮詰まった。


どこをどう繋げても、

キャラが「そう動く」理由が弱い。


見せ場はあるのに、そこに行き着けない。

まるで、動かないパズルを無理やりはめようとしている感覚。


 


本当に、進まなくなった。


このままじゃ、また振り出しに戻ってしまう。


苦しい。苦しいけど。





「捨てよう」



つづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る