天使との日常
shio
0日目 初めての出会い
死のうと思ったのは突然だった。
なぜか全て、めんどくさくなったからだ。
理由はいっぱいある。その中にあるものは虐待、いじめが原因だ。
我ながら普通すぎるな、、と思いながら学校の放課後、屋上の手すりに手をかける。
私の前には風が吹いている。
死ぬのをやめなさい と言っているようだ。
私の悲惨な物語もここで幕を閉じるのか
手すりを飛び越えた。そして、細い足場に突っかかった。
死ぬのは怖い。でもこうしないと私は救われない。
他に思い当たる手段がないからだ。
さっきよりも強く風が吹く。
足元がぐらついて、少しビクッとしてしまった。
そして、なんの前触れもなく私の体に影が映った。
誰か来た?でも目の前は地面がない。
飛んでいる?誰が、
と思い浮かべているうちにパッと前を向いた。
そこには、ナゾの人、、天使?のような人がいた。
綺麗な白い肌、白い髪、白いまつ毛にミントブルーの瞳、白いドレスのような服に白い靴、そして____白くて神秘的な羽があった
間違いなく、この人は天使だ。だって白すぎるから、というのもあるが第一に羽だ。
まさに飛んでいる。
「死ぬの?」
と言われてしまった。この光景から連想するのはきっと死ぬことしかないだろう。
「死に、、ます」
「そう。死ぬのね」
と言われた。びっくりだ。なんで____
「なんで、、止めないんですか」
彼女は少し困った顔をして
「止めて欲しいの?」
と聞き返した。
「そういうわけでは___」
「でも、止めてほしいと聞こえるわ」
少しびっくりした。私がこんなことを言うなんて、と
今から死のうとしている人が言うものではない。
こんなことを聞いてしまっては止めてと言っているようなものだ。
わかっているはずだ。この人ともきっと会うのはこれで最後なのだから。
「止めて欲しいなら、言えばいいじゃない」
「え、?」
分からなかった彼女の言っていることが。
__正確には意味はわかる。ただ、その発想がなかっただけだ。
私が少し放心していると彼女はまた困った顔をした。
「あなた、死ぬことしか考えてないの?」
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