いざゲームの世界へ!
画面には0と1だけの空間が広がる。初期設定画面だろうか?
『初めまして。こちらはプレイヤー設定画面です』
女性だろうか。機械音声の案内が聞こえる。
「お、本当に設定画面だった」
『ここでは名前、年齢、ゲーム内での性別、アバター、職業、の設定が行えます』
「案外決めること多いね」
先にアバターとかを決められるのはありがたい。初期アバターしか使えないというわけではなさそうだ。
『まずは名前を決めてください』
「名前かぁ……」
目の前にキーボードが現れる。
「うづき……っと。お、これ漢字いけるんだ」
キーボードに触って文字を入れていく。漢字変換が表示され、そこで漢字が使えることを知った。
「なら……うさぎにつきで兎月にしよ」
『次に年齢を教えてください。これはほかの人に公開されません』
「18歳っと」
『ゲーム内での性別を教えてください』
「どーしようかなぁ……性別なしにでもしようかな」
『アバター設定を行います』
そういって画面にはたくさんのアバターが映し出される。人間、エルフ、ドワーフ、妖精や獣人など多くの種族に似たアバターがある。
「アバターの種類多いなぁ」
画面をスクロールして眺めていく。種族は人間しか選べないはずだが、アバターをこれだけ選べるのは、キャラメイクをこだわりたい人からしたらすごくいいシステムだろう。
「そしたら私はこれかな」
獣人のアバターを選択し、キャラメイクをしていく。
「えーっと、名前が兎月だから兎でしょ? 髪色はピンクがいいなぁ……目は月と同じ黄色!」
ポチポチと選んでは決定していく。キャラメイクはそこまでこだわるほうではないし、ポンポンと決まっていく。
「よしできた!」
『次に職業の設定を行います』
そういって、目の前には本のようなものが現れる。
『各職業と説明が掲載されています。よく読んでからお選びください。職業は一度設定してしまうと、選びなおすことができません』
「職業はもう決まってるんだけど……説明は確かに読むべきかな」
パラパラと本をめくり、テイマーのページを開く。
「テイマーは……魔物を使役することができる。レベルが上がれば使役数も増え、最大まで上がれば無限に使役ができる。無限に使役できるのマジか……!」
これはレベルを上げてたくさん使役していくしかない。
「テイマーは使役関係の呪文以外の習得は不可。これは回復とか使えないから少しつらいかも」
テイマーがあるのはうれしいけど、デメリットはやはりある。呪文の習得不可で、攻撃力とかのボーナスもない。テイムした魔物を頼れるようにこうなっているのか、そもそもあまり選ばれないようにしてるのか……。
「まあでも、これくらいならテイマーから変えることはないからいいかな、テイマーで」
『確認です。これらの項目で確定します。よろしいですか』
目の前にはここまでで設定したものが出てきている。
「……よしあってるね」
『承認しています。データダウンロードしています。チェック完了。これより転送を開始します』
確認を終えて確定をすれば、画面がロードに入る。
『転送完了。これにてプレイヤー設定は終了です。設定変更の場合は、村や町などで変更を行ってください』
そのアナウンスを最後に、一度視界が暗くなる。しばらくして、明るくなったと思えば、私は草原に立っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます