鑑定

騒動の後、僕は前まで泊まっていた宿に辿り着いていた。中に入ると、宿主のお爺さんが驚いたようにこちらを見る。


「こんな宿にお客さんが来るなんて珍しいのぅ……。宿泊かね?」

「うん。とりあえず1日お願い。」

「む……?その声、ノア、か?」

「そうだよ。色々あったけど、ようやく帰って来れたんだ。」

「そうか……!無事で何よりじゃ。一泊じゃったか、それくらいなら無料でいいぞ。」

「そんなのおじいさんに悪いよ!」

「いいんじゃ。元々趣味でやっとるような宿屋じゃしの。たかが一泊分でがたつくほど、うちの経営は甘くないわい。」

「それじゃあ、お言葉に甘えて。」

「部屋はいつものところじゃ。荷物も置いてあるわい。」

「ありがとう!」


そう言って、僕は部屋に向かう。

久しぶりに帰ってきた部屋は、以前と変わらず、落ち着ける空間となっていた。人によっては薄暗いと感じるかもしれないが、今の僕にとってはこのくらいがちょうどいい。


「さて……。」


僕は虚空からスキルの書スキルブックを取り出し、さっそく読み始める。


── 数分後 ──


【スキル 鑑定 を獲得しました。】

【スキル 隠蔽 を獲得しました。】

と言うアナウンスが聞こえ、僕は無事にスキルを獲得できたことを認識する。


「それじゃあさっそく使ってみるか。鑑定!」


僕は自分に対し鑑定のスキルを発動する。すると目の前に、鑑定結果が現れる。


────── ノア=繧キ繧ケ繝 ──────

種族 人族

天賦 刀聖 LV 32

HP 24,675/24,675

MP 20,185/20,195

ATK 38,586

DEF 24,173

DEX 45,271

POW 35,698


スキル 威圧、隠蔽、讎ょソオ遐エ螢、髮キ鬲疲ウ、鑑定、蜈ア魑エ、時空間魔法、状態異常耐性(中)、繰糸術、荳?黄蛻?妙、魔導

特殊スキル 桜花流刀術


称号 蜈ャ辷オ螳カ縺ョ逾樒ォ・

   髮キ縺ョ逾樣ォ?↓閾ウ繧翫@閠

───────────────────


なんかすごく文字化けしてた。ステータスも以上なくらい高かったけど、この文字化けの方が以上なんだよなぁ……。なんなんだろう、これ。鑑定したら見えたりしないかな?そう思い、僕は文字化けしている部分を鑑定する。しかし、【表示不可】と言うアナウンスが流れるだけだ。


……そういえば、このアナウンスってなんなんだ?スキルを獲得するたびに流れてくるけど……。


【確認しました。スキル 導く者ナビゲーター を獲得しました。】


突然、そんな声がする。そして僕の頭の中に、一つの声が響く。


【初めまして。私はスキル 導く者です。今後、よろしくお願いします。】


僕は心の中で、その声にこう返す。


(は、初めまして?僕はノア。よろしくね?ところで君、名前ってあるの?)

【ありません。主様マスターが勝手に決めていただいて結構です。】

(うーん、そうだなぁ……。……安直だけど、ナビィなんてどうかな?)

【わかりました。今後私はナビィという名となります。】

(それじゃあさっそくなんだけど、ステータスの文字化けってなんなの?なんか見れない部分があったんだけど。)

【それは恐らく、なんらかの要因で使用できない状態にあるものかと思われます。】

(わかった。ありがとう。)


僕はそう心の中でナビィに感謝を伝え、鑑定の続きに移る。

次はこれかな?僕はさっきまで着ていた外套を見る。


[暁の外套]……見た目は一般的な外套。しかしその性能は桁外れ。着用者から漏れ出すあらゆるものを遮断し、存在を気づかれにくくする。遮断するものは選択可能。DEF+150。契約者及び許可を受けたもの以外は使用不可能。

契約者 ノア=繧キ繧ケ繝


……これもこれで凄かった。あらゆるものを遮断するって何!?これ、隠密行動において最強じゃん……。てか、こっちでも名前は文字化けするのね……。


気を取り直して、いよいよ本命。風流を鑑定してみることにした。


[帝桜刀 風流]……かつて、英雄と呼ばれたものが使用していた刀。その刃はどれだけ雑に扱おうとも刃毀れすることはない。所持者の全ステータス+5%。この刀は所持者のPOWが低い場合、そのものの精神を乗っ取る。

契約者 ノア=繧キ繧ケ繝


……うーんこのぶっ壊れ具合。どうしてくれよう。ってかスルーしそうになったけど、精神を乗っ取る!?そんな危ないものだったのこれ!?


……なんか驚きすぎて疲れちゃった……。明日もギルドに行かなきゃならないし、今日はもう寝ようかな……。なんだか疲れちゃった僕は、このまま寝ることにした。


── その日の深夜 ──


【スキルの統合に成功。スキル 魔導書グリモワール を獲得しました。スキルのバックアップに挑戦……。成功。】


そんな声が流れていったことに、ノアは気づくことはなかった。


────ステータスについてです!────

ステータスが500程度で、一般的な冒険者レベル。

1000を超えたら、かなり優秀。

2500以上は滅多に見られない

くらいに思っててくれれば大丈夫です!

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