亡き義母の思いに応えず浮気の上離婚を宣った元夫を更生させる話
- ★★★ Excellent!!!
義母である商会持ちの男爵に請われ結婚したヒロインであったが、婚姻前からライバル商会の娘と恋愛関係の夫から、義母死後まもなく離婚を告げられると、夫に手切れとして邸にあるものを一つ所望。それが爵位であり、後元夫から解雇された執事も邸を出る際に元夫からあるものを一つ頂戴する事を望み、それが男爵位の印であり、ヒロインと執事が結託した結果、男爵位を奪った形となり、商会のみ元夫名義とするも、邸は男爵となったヒロインが売却処分とし、元夫の住まいを奪い、商会においても元夫の商才や心遣いの無さ故、取引先からの信用を失い、商会が傾く展開は天晴と言えましょう。その後、元夫の恋人の策略でヒロインが生前義母から男爵位を強奪したとでっち上げと訴訟した裁判での証拠偽装工作で使用した魔道具に録音機能の他に録画機能があり、偽装そのものが芝居仕立ての映像で映し出される結末に感動しました。
この作品の良さは、最後にヒールであった元夫とその恋人が転落した身となっても、不幸のままのエンドとせず、目的を持って生き行く術を得ている事では。