オレ達が石ころじゃない事を証明したいからアイツらを石ころにした
縞間かおる
第1話 いじめられっ子は考えた
上にねーちゃんが三人も居る末っ子で……ねーちゃん達から猫可愛がりされてたせいか、オレはとんだ間抜けで……中二、中三とクラスの男子生徒からいじめを受けていた。
これで頭までバカだったら完全に“弱者”の立場に陥ってしまうので……学校の休み時間も何も関係なく勉強した。
これ見よがしのガリ勉をやっていたので、アイツらから色んな妨害をされたけど、意地になって必死に勉強した。
でも、オレはこの時点でもやはり間抜けだった。
アイツらの妨害にせいで、体育や美術などの実技を伴う科目の内申が足らず、第一志望にしていた県内第一位の公立高校への受験許可が学校から下りなかったのだ!
本当にバカバカしい話なのだけど……オレの住んでいる県下では公立高校受験で“落ちる”と言う事が殆ど無い。
それは各中学校からの“受験枠”が事前に割り当てられていているからで……
公立高校を受験する生徒は上から下までその枠に沿って学校からの指示で受験する。
つまり学校に対して“いい子”でどの科目も平均的に点の取れる生徒が有利なのだ。
そこからすると……いくら中間や期末で学年1位を取っても、オレは二番手の高校に甘んじなけれはいけない!
しかし捨てる神あれば拾う神ありで……県の「私立高等学校等授業料軽減助成金」が去年から他県の私立高校に対しても拡充されたので……オレは日本で有数の進学校である私立星海高校の高等部編入試験にチャレンジする事にした。
このチャレンジに賛成してくれたのは塾の先生だけだったけど、オレはこの難関を見事に突破した!
この実績はオレの通っていた中学では過去の例が無く、オレは学校中の耳目を集める事となり、結果的にクラスの雑魚どもはオレに手を出せなくなった。
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