あらすじ

大学生の翠雨は、謎の妖怪に連れ去られた翔悟を取り戻すため滋賀県へ向かうことを決意する。

長らく翠雨を気にかけていた大学の先輩、香月は様子のおかしい翠雨から話を聞き、共に滋賀県へ旅立つ。


古い知り合いの君彦と滋賀県ハルヒ町で落ち合った香月と翠雨。君彦は町長のような存在である新島邸の事件解決に協力したら、香月と翠雨の計画に協力すると言う。

事件は新島邸当主の娘が行方不明になったというもの。

香月と翠雨は、今や伝承の存在となった町の守り神の仕業であると突き止める。

娘を救い、事件を無事に解決した二人は、君彦や新島邸当主、守り神から過去に人魚と恋に落ちた新島邸当主の従姉妹、八重が失踪しているという情報を得る。

八重が恋に落ちたという人魚を捜す。

見つかった人魚の仲間から、八重はアキヅキ村にいると情報をもらう。


明日ハルヒ町を立つため、君彦の家に帰ってきた二人。

君彦から、香月と翠雨は魂の片割れと呼ばれる存在なのではないかと言われる。

二人の前世は同じ人物であったのではないか、という話だ。

香月の見る夢は前世の記憶で、罪深い行いの償うための業を軽くするために分かれた魂の半分が翠雨なのではないかという話だ。

香月は前世の記憶が強く残り、翠雨が償いのための業が重く残っている。


二人はその事実を知って、さらなる手がかりを求め、アキヅキ村へ向かった。


アキヅキ村で、かつて人魚と恋に落ち、現代の八尾比丘尼となった新島邸当主の従姉妹、八重と出会う。

八重から話を聞き、隠世へ繋がる道を教えてもらい八咫鏡を貰った二人は、ついに隠世へ向かった。


一方、妖怪に連れ去られた翔悟は、倒れていたところを初花と名乗る妖怪に保護される。

翔悟は初花と共に現世へ向かうため阿弥陀如来を捜す旅へ出た。最初の目的地は古都。


道中、清姫という名の妖怪が住む寺に泊めてもらう。清姫は泊める代わりに翔悟の記憶を見せてほしいと言った。

記憶を見た清姫によって、自身の無意識の欲望と初花への疑念を抱えて、再び古都を目指した。


古都についた翔悟と初花は阿弥陀如来の足取りを追っていた。すれ違った日向を追った翔悟は、初花とはぐれてしまう。

日向は昔話のかぐや姫の子供で、阿弥陀如来を捜すことに協力をする代わりに、母である輝夜を隠世に引き止める協力をしてほしいという。

翔悟と日向の計画は成功し、輝夜から八咫鏡を貰い、翔悟と初花は無事に合流した。

日向の協力を経て、阿弥陀如来に現世への道を教えてもらった二人は、ついに現世へ。


あと一歩で現世という時に、初花から受け取った団子を食べて鬼となった翔悟の体をを、初花は乗っ取った。


現世から隠世へ入る道の前で、香月と翠雨、翔悟の体を乗っ取った初花が出会う。

初花は前世の香月の子孫だった翔悟と夫だった香月と勘違いをして翔悟を誘拐したのだった。次は現世で香月を捜そうと翔悟を利用したのだ。

初花の思いを聞いた香月は初花と共に隠世へ渡る。

八咫鏡で本来の姿を取り戻した翔悟と共に、翠雨は元の生活へ戻った。

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たとえ千里はなれても、いつかまた逢える 真生えん @hiota4107

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