魔法使いの真実

「魔族に飼われた魔法使い」
「魔法使いでありながら魔法が使えない少年」
それが世間の少年に対する印象だった。
彼の名前は天宮春斗、十五歳の少年である彼は災害発生時に命を救った少女、矢花沙織と魔法省管轄のビルへとやって来た。それは聖火戦争へ参加するためだ。
聖火戦争とは日本国内において最大級、世界的に見てもトップファイブには入る大会だ。内容は魔法使が一対一で試合をする。ルールは相手を殺さない事、場外に出てもアウト。これ以外特に規定は無い。
この大会で優勝すれば魔法使いとして超一流の実力を持つと証明される。要するに真の魔法使いとして認められる。
彼らはこの称号を目指して大会に参加する。
前日に発覚したのが春斗の兄である天宮圭吾も出場し二回戦で対戦するという事。驚きながらも迎えた当日。
一回戦を無…続きを読む